ビタミンDの話 【その2】|ビタミンDによるカルシウムとマグネシウムの調節

ビタミンDを含んでいる食材の写真|副腎疲労blog

 

みなさん、こんにちは。

 

 

 

副腎疲労専門カイロプラクティック

「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。

そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。

 

 

 

昨日のblogで、寒くなると調子悪くなる方はビタミンD不足かも!?という話をしましたが、これは日照時間や日光に当たる時間が少なくなることと関係しています。

昨日のblogはこちら↓

 

というのも、ビタミンDはもちろん食事からも摂取出来ますが、大部分は皮膚のコレステロールから合成されています。皮膚に紫外線のB波(UVB)が当たると皮膚のコレステロールからビタミンDが合成されるのです。

 

 

 

少し詳しくお話すると・・・

私たちの身体では、コレステロールからビタミンDの原料であるデヒドロコレステロールが合成されて、皮膚に多く分布しています。そこに紫外線のB波(UVB)のエネルギーが加わると、デヒドロコレステロールが、ビタミンDの前駆体であるプレビタミンD3に変換されます。
その後、プレビタミンD3は熱反応によってビタミンD3に変化していくのです。

そして、この合成されたビタミンD3は、食事から摂ったビタミンDとともに、血液中を通って肝臓や腎臓でさらに変換されます。

肝臓ではビタミンDの大半を占める25(OH)ビタミンDに変換され、肝臓や脂肪に貯蓄されます。
こうやって貯蓄されたものは、必要なときに全身に供給されます。
25(OH)ビタミンDの血中半減期は2〜3週間で、成人男性に必要な1日当たりのビタミンDの量は3,000〜5,000IUと言われています。

そして、腎臓では、活性型ビタミンDである1,25(OH)ビタミンDに変換されて、この活性型ビタミンDが腸管でカルシウムの吸収を高めてくれています。
この1,25(OH)ビタミンDは、25(OH)ビタミンDに対して1000分の1ぐらいしか存在せず、このビタミンDの血中濃度は、血中のカルシウム濃度を維持するために厳密にコントロールされています。
1,25(OH)ビタミンDの核内受容体(ビタミンDレセプター)は、ほとんどの細胞に存在します。

必要に応じて腎臓以外の細胞や組織(大腸、前立腺、肺、乳腺、免疫細胞)でも25(OH)ビタミンDを1,25(OH)ビタミンDに変換することが出来ます。
もし、血中の25(OH)ビタミンD濃度が低過ぎると、細胞に25(OH)ビタミンDが行き届かず、1,25(OH)ビタミンDが不足してしまうことがわかっています。

こういったことから25(OH)ビタミンDの、体内での量や血中濃度は非常に重要です。

 

 

 

 

少し難しい話になりましたが・・・

これらのビタミンDは、前述したように食べ物から摂ることも出来るのですが、その量は少なく、多くは紫外線によって皮膚で合成されています。
その量はなんと!身体で使われるビタミンDの90〜100%を占めています!

 

 

 

⭐️ ビタミンDのカルシウムとマグネシウムの吸収調節機能

 

ビタミンDには、カルシウムの吸収を高める以外にマグネシウムの吸収調節する機能もあります。
私たちの身体でも最も大切なミネラルの吸収を調節しているビタミンと言えます。

 

ビタミンDが欠乏すると、カルシウムとマグネシウム不足が起こり、身体を支える骨の健康が損なわれることで、骨の変形や筋力低下、幼少期の骨の未発達の問題「くる病」や、骨が柔らかくなってしまう「骨軟化症」、そして骨が脆くなってしまう「骨粗鬆症」を引き起こします。

 

 

 

 

幼少期の「くる病」はビタミンD不足の典型的な病気ですが、1650年に工業化がいち早く進んでいたイギリスや北ヨーロッパでF・グリソンらによって初めて報告されました。そして、その後は北米でも「くる病」が見られるようになっていきます。
これは、明らかに工業化によって大気汚染が激しくなり、それによって日光が遮られ、地表にビタミンD合成に必要な紫外線B波(UVB)が到達しなかったことによるものです。

しかし、この日照不足や日に当たることが少なくなったことが原因であると気付いたのは1800年前半になります。
またちょうど同じ時期に「タラの肝油」が「くる病」の症状を改善させることもわかっていました。

 

 

 

そして、これらのことにビタミンDが関連しているとわかったのは、1900年代に入ってからです。
発見された当時は体内で合成できない必須なものとしてビタミンDと名付けられましたが、その後1921年にアメリカ・コロンビア大学のアルフレッド・F・ヘスとL・Fアンガーによって「くる病は日照不足によるビタミンD欠乏が原因で、その治療には日光浴が有効である」ことが証明されました。

 

 

 

こうやって代表的なビタミンD欠乏の病気「くる病」の原因と治療法が明確になることによって、ビタミンDの大切さは証明されたのですが、その後は、骨のこと以外でそこまで話題に上ることは少なくなりました。

 

しかし、海外では1980年以降、再びここ10年〜20年注目の的になっているんです!

これは「免疫の要」のような働きをする物質であることがわかったからでしょう。

 

 

 

うちの患者さんで小学生の女の子がいたのですが、その子は、昔から冬になるとすぐに風邪を引きやすく、毎年必ずインフルエンザにかかるというぐらい身体が弱いお子さんでした。
病気を持っている子どもとすれ違うだけでも、すぐにもらってしまうぐらい免疫の抵抗力が弱かったのです。

 

そこで私は、ビタミンDをしっかり摂ってもらうようにお勧めしました。

するとどうでしょう。

 

 

なんと、その冬はインフルエンザはもちろん、一切風邪もひかないと言うではないですか。
またその後もビタミンD摂取を継続してもらっていると、毎年冬になっても以前と同じように頻繁に風邪をひくようなことは全くなくなったそうです。

後日聞いてみると、幼少期は足の変形から「くる病」を心配されたことがあったということでした。

 

 

 

 

まさにビタミンD不足ですよね。

 

日光に当たれば合成されるビタミンなので、通常あまり不足することは考えにくいのですが、現代ではビタミンDが不足している方も非常に多くなってきています。
日照時間や日光に当たる時間の減少、大気汚染、極端な焼け止め対策、そして遺伝子の変異によるビタミンDレセプターの機能異常。

そんなことが関わっているんです。

 

 

 

つづきは次にしましょう。

 

ではまた次回に^^。

 

 

 

Thank you for reading to the end.

 

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Written by

小菅一憲

Bachelor of Applied Science
Bachelor of Chiropractic Science
AK Practitioner

国際基準のカイロプラクター
アプライドキネシオロジスト
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私は・・・
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