アメリカで社会問題になっているグルテン過敏症

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グルテンとは、小麦、ライ麦、大麦などに含まれるタンパク質の成分です。
みなさん、今特に欧米などでグルテンフリーが大ブームなのはご存知ですか?
食生活からこのグルテンを抜くだけでも、自然と体重が落ち、身体も生き生きするとアメリカだけではなく、ヨーロッパ、オーストラリアなどでは空前のグルテンフリーブームが起こっているのです。もともと、海外セレブや有名スポーツ選手がグルテンフリーダイエットを実践していたことをきっかけに一般市民の間に広まり、今では通常のダイエットの意味だけでなく、体調や肌、アンチエイジングにも効果があると言われ、人々の日常生活に深く浸透しています。

 

もちろん、セレブなどが実践していたこともありますが、このブームの背景には1980年代以降、グルテンによって体調不良が起こるセリアック病の患者数が倍増していることがあります。
実は日本も例外ではなく、食事の欧米化に伴い、グルテン過敏症やセリアック病になる人が増加の傾向にあるのです。
セリアック病は、グルテン反応異常と栄養吸収不良を起こす病気で、重症化すると小腸の絨毛が変性してしまい、消化機能が衰えるか失われる場合もあると言われているものです。

 

アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアでは普通のスーパーに行けば、グルテンフリー食材を集めたコーナーが大きなスペースを占めていて、グルテンフリーのパスタやシリアル、パンやクラッカー、お菓子作りの粉など、必要なものはなんでも揃います。私も5、6年はグルテンフリーの生活をしていますが、こういう風にグルテンフリー食材を楽しむ環境が整っているのは羨ましい限りですね^^。

 

 

小麦グルテン過敏症

小麦に含まれているタンパク質「グルテン」。グルテン過敏症(グルテン不耐症)とは、このグルテンの中に含まれるグリアジンという主要成分に過敏に反応して身体に症状が現れるものですが、最近の日本人にはとくに増えてきている疾患でもあります。
その原因は、日本で20年くらい前からラーメン屋やパスタのお店が増えたり、小麦を使ったお菓子が増えたことで小麦の摂取が増えたことや、食生活の変化によって身体の栄養状態が悪くなり、アレルギーなどが増えてきたことにあると思います。
昔の日本人にとって小麦はそんなに多く摂るものではなかったので、グルテンへの感受性はさほど高くなかったといいます。ところが、最近ではグルテンによる問題がとても増えているのです。

 

さて、ではこのグルテン過敏症の人は身体にどんな症状が出るのでしょう?

 

膨満感
逆流性食道炎
腹痛
腹部痙攣
下痢
便秘
貧血
関節炎
低血糖
口内炎
じんましん
抜け毛
不妊症
吐き気
手足のしびれ・うずき
乳糖不耐症
歯槽膿漏
悪臭便
悪臭ガス
疲労
お腹のゴロゴロ
ADHD
自閉症
骨粗鬆症
ビタミン・ミネラル欠乏
原因不明の体重減少
シェーグレン症候群
帯状疱疹
糖尿病
・・・

と、まあたくさんの症状があります。
これらほとんどが、身体がグリアジンというタンパク質に過敏に反応して、腸にガスが溜まること(4割)、腸での炎症(6割)が原因になっているといわれます。
ちなみに最初の方にあげられていた「逆流性食道炎」に関して言うと、グルテン過敏・不耐症の人の9割が逆流性食道炎を合併するとも言われています。
また私は、逆に逆流性食道炎の人の原因がグルテンである場合も多いと思っています。その場合、お医者さんで出されるようなプロトンポンプ阻害薬やガスター10等の胃酸を止めてしまう薬を飲むことは、本当の原因を治療していることにはなりません。しかもグルテンの消化分解がうまくいかなくなることでさらに症状が悪化する可能性すらあると思います。
昔はあまり聞かれなかった逆流性食道炎が、現代人に多くなっているのは、こういったことを考えていくとなんら不思議なことではありません。
グルテン過敏症によって逆流性食道炎が起こる原因は、ガスや膨満感によるものと考えられていますが、私が臨床に出ていて感じているのは、グルテン以外にも炭水化物、乳製品などの不耐症がある人が消化不良が起きることで食道と胃の口を占める括約筋の働きが落ちてしまうことや、食道裂孔ヘルニア(胃の上部が食道部に少し飛び出る)が起きやすい状況に陥っていることが多いとうことです。

大抵こういった場合、その過敏な食べ物を控えてもらうと症状が驚くほど改善します。
小麦のグルテンが問題になっているケースも本当に多いと思います^^。

 

さて、この問題となる小麦に含まれている「グリアジン」、似ている成分が大麦、ライ麦、オート麦に含まれています。もしグリアジンに問題を起こしているとわかったら、これらの麦にも注意していきましょう。もちろん小麦のグリアジンのみに反応している場合もあります。

グルテン過敏症は、グルテンアレルギーとは違うのですが、簡単に分類を書いておきましょう。

 

①セリアック病

小麦類に含まれるグルテンの分解ができず、身体がそれを異物と認識し、腸管免疫システムが過剰に働くことで、腸の絨毛を攻撃、慢性的な炎症が起こります。この炎症によって腸がしっかり機能しなくなり、栄養吸収障害をはじめとする様々な問題が出てくるもの。
お医者さんでは、グルテンアレルギーというとこのセリアック病を考える人もいます。

②非セリアックグルテン感受性(NCGS:Non-Celiac Gulten Sensitivity)

基本的にセリアック病の発症メカニズムに酷似していますが、セリアック病のように死に至るなどの重大な問題に問題に至ることは少ないタイプ。潜在的に症状を持つ人が多くいます。

③小麦アレルギー

小麦(グルテンを含む)に対して作られた免疫グロブリン(IgE)に、白血球中の好塩基球、肥満細胞が反応して放出するヒスタミンによる症状。痛み、じんましん、鼻づまり、くしゃみ、涙などの様々な症状を呈します。

 

 

グルテンの問題は身体にいろいろな影響を及ぼす

さて、グルテンによる問題にはいくつかの分類があることをお話してきましたが、症状の出方については、グルテンアレルギーは、基本的に口の中に入れた瞬間が起こりますが、グルテン不耐症の場合は、もう少し後で起こると言われています。
胃の中で反応を起こす人が4割、腸まで到達したときに反応する人が5割います。IgGなどの遅延型の場合は、腸に到達した後に出てくるので、72時間後に問題が起こることもあります。
セリアック病でもセリアックでない過敏症でも、グルテンによって腸が炎症を起こすのですが、炎症時は小腸の内側の壁が腫れてきます。これこそが腹部膨満感の原因になっていると言えますね。またセリアックやサイレントセリアックグループでは小腸の絨毛が損傷してしまいます。十二指腸から小腸の辺りは、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、マンガン、ビタミンB群、ビタミンCなどの大事な栄養を吸収する場所でもあるので、もしグルテンによって腸が炎症を起こしていたらこれらの吸収障害が起こることも想像できますよね。
これは大変なことです。
なので、健康のためといってサプリメントをいくら摂っていても、その背景に小腸における吸収障害が起こっていたら元も子もないというわけです。

ちなみに腸の絨毛が委縮して、吸収障害が起きると糖の吸収もできなくなります。そうなると糖が小腸を素通りして、空腸、回腸を通り大腸まで行ってしまいます。大抵この場合、小腸での通過時間が早くなり糖や炭水化物がそのまま大腸に向かいます。大腸ではバクテリアによって糖が分解されるため、異常発酵がおきてガスが発生するというわけ。
これもグルテン過敏症にみられる腹上部の膨満感につながります。
グルテン過敏症では、これらの過程から小腸での細菌類(乳酸菌を含むカンジダなどの真菌全て)が過剰増殖することが言われているのですね^^。

またみなさんも気づいたかもしれませんが、糖が吸収しずらくなるということは、低血糖症にもなりやすいということです。
それもそう、低血糖症の人の3割がグルテン不耐症を持っていると言われる所以です。

 

こんなにも様々な症状につながりやすいグルテン過敏症。
怖いですよね。
症状が当てはまるようであれば、みなさんも是非一度グルテンフリー試してみてはいかがでしょうか。
驚くほどの効果を実感するかもしれませんよ^^。

またグルテン過敏症やアレルギーの検査について、興味がある方は当院にお聞きくださいね。

 

 

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