重金属

メチレーション【その6】|メチレーション回路の機能低下が引き起こす問題 その2

色とりどりのサプリメント|副腎疲労blog

 

Summary:

 

⭐️ DNAサイレンシングとウィルス感染

⭐️ 有害金属(重金属)の解毒にもメチレーションが関わる!?

 

 

みなさん、こんにちは。

 

 

 

副腎疲労専門カイロプラクティック

「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。

そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。

 

 

 

さて前回は、メチレーション回路の機能低下が引き起こす問題「その1」ということで、メチレーションがうまくいかないと、DNAの合成が出来ないこと、そして免疫システムの異常が起こってしまうことをお伝えしました。
また免疫では、メチレーションが停滞すると、T細胞を産生する能力が低下し、B細胞の産生が増加することで、抗体が過剰になり、アレルギーや自己免疫疾患に繋がること、そして、メチレーションによりヒスタミンを不活性化出来ないことによる炎症とリーキーガットなどへの関わりについてもお話しました。

かなり興味深い話だったのではと思います。

 

 

前回のメチレーションに関する記事はこちら↓

 

 

さて、毎回復習ですが・・・メチレーションとは、CH3という化学基をある物質からある物質へ供与したり、供与し合ったりするような化学反応のことを言います。そして、このメチレーションは、私たちの身体で行われるありとあらゆる反応に関与していると言っても過言ではないでしょう。

そして、そのメチレーション回路の中で働く酵素に関わる遺伝子が変異を起こした状態を「SNPs」と言いましたが、このSNPsによってメチレーション回路がスムーズに回らないといくつかの深刻な健康状態に繋がってしまう可能性があります。

 

今日はその第二弾ということで、メチレーション停滞による神経伝達物質や解毒システムへの影響についてお話していきましょう!

 

 

 

 ⭐️ DNAサイレンシングとウィルス感染

  

遺伝子には、スイッチがあってその遺伝子を働かせるためには、スイッチを「ON」にする必要があります。
これを「遺伝子発現」と言います。そして逆にその遺伝子が働いて欲しくないときには、スイッチを「OFF」にしておく必要があります。これを「DNAサイレンシング」と言います。

 

以前のblogでお話したように、遺伝子のうち8割は発現するべきではないとされていますので、ほとんどの遺伝子が通常はスイッチ「OFF」の状態にあるということですね。
ちなみにこの遺伝子のスイッチをOFFにすること、要はDNAの発現を抑制すること、これを「DNAサイレンシング」と言い、まさにメチレーションが行なっています。

 

 

私たち人間は、DNAのスイッチのONとOFFを行うときに、DNAの鎖へメチル基を付けたり、外したりすることでスイッチのON/OFFをしています。
メチル基がくっ付いている時には遺伝子はオフの状態になります。
そして、メチル基が外れると遺伝子はオンになります(発現)。

そうなると、もし適切なメチル基が作れなければ、望まれないDNAが発現してしまうということになりますよね。

 

 

例えば、病気になる遺伝子の発現を抑制できないかもしれません。またガン遺伝子も抑制できないかもしれません。さらには、外から入ってくるウィルスのDNAも抑制出来ないことで慢性的なウィルス感染が起こってしまうかもしれません。

困りますよね。

逆に言えば、たとえ病気になりやすい遺伝子を持っていたとしても、この遺伝子の発現をしっかりと制御出来ていれば、病気にはならないわけです。

 

 

とくにメチレーション回路の機能低下と「自閉症」の問題は取り沙汰されることが多いのですが、親が問題なく、子どもに自閉症が怒るのは、まさに発現して欲しくないDNAをサイレンシング出来ないからでもあります。
例えば、ワクチンを打っても問題が起きる人とそうでない人がいます。
これはDNAサイレンシングがしっかり出来るかそうでないかに関係しています。

MMRワクチン・・これは麻疹や風疹、ムンプスのワクチンですが、これらのレトロウィルスは、人間のDNA内に彼ら自身のDNAを組み込みます。そしてそのDNAが発現してしまうと増殖してしまうということになるのですが、メチレーションによってこのウィルスの遺伝子発現をもし抑制出来ないとすると、慢性的にウィルス感染を引き起こしてしまうことになるわけです。

もし、メチレーションに関わる酵素の遺伝的な変異があって、DNAサイレンシグが出来にくい性質を持った子どもだとすると、ワクチン接種の後に具合が悪くなってしまい、言葉が出なくなったり、行動が変になってしまうということも起こる可能性があります。
これこそが、ワクチンと「自閉症」の関係です。

 

そして、ウィルスはそのDNA内に金属を抱合するので、重金属などの有害金属蓄積の大きな要因になります。

 

 

 

 ⭐️ 有害金属(重金属)の解毒にもメチレーションが関わる!?

 

みなさん、重金属というのはご存知でしょうか?

 

副腎疲労を勉強している方であれば、その存在は耳に入ってくることでしょう。

重金属は、鉄以上の比重を持った金属の総称です。なので、実は鉄や亜鉛、そして銅なども重金属の一種です。これらの重金属は人間の身体にも必要な金属ですが、微量でも有害となる怖い重金属もあります。
それが、水銀や鉛、ヒ素、カドミウムなどです。また、アルミニウムも重金属ではありませんが、非常に有害な金属です。

こういった有害金属は、海洋汚染によって食べ物から侵入してきたり、農薬や古い水道管などの問題、そして調理器具や保存容器から食べ物へ侵入してくることもありますが、その暴露経路についてのお話はまた別の機会に譲ることとして、身体にどういった悪影響があるのでしょうか?

 

 

有害金属が体内に蓄積すると・・・

エネルギーの産生いわゆる細胞のミトコンドリアのTCAサイクル(クエン酸回路)の代謝が阻害されてしまう・・・

性ホルモンの生成を阻害してしまう・・・

甲状腺ホルモンのT4からT3への変換を阻害してしまう・・・

など様々な問題が発生していきますが、とくに水銀や鉛などの重金属は脳に侵入し、神経細胞を破壊してしまうと言われているのでより重篤な問題に発展していきます。
水銀に関してお話しすると、脳神経の内部に存在する神経原線維を包んでいる微小管は、チューブリンというタンパク質によって形成されていて、チューブリン同士の結合には、β部位にGTP(グアノシン3リン酸)が結合しなければなりませんが、このβ部位に水銀が結合してしまうことで、チューブリンによる微小管形成が出来なくなってしまいます。このことによって、神経原線維をむき出しにしてしまうことで、脳神経の働きを低下させてしまうのです。
脳神経の神経シグナル伝導は、神経の周りを包むカバーである髄鞘がとても大切です。要は電気コードを覆うゴムカバーと一緒です。この髄鞘があることでシグナル伝道が効率よく行われるのですが、むき出しの神経ではどうでしょう?

脳神経の働きはうまく果たせなくなってしまいます。

もちろん、重金属は体内で炎症を起こしますので、容易に副腎疲労を引き起こします。

 

 

 

前置きが長くなりましたが、この重金属を解毒していくのにも「メチレーション」「メチル基」が必要となったら、どうでしょうか?
メチレーションの偉大さが本当にわかりますよね。メチレーション無くして、人間はこの現代を生きていけないなと私は思ってしまいます。そしてメチレーションが適切に行われないと、自閉症やさまざまな病気になりやすくなるのはもちろん、副腎疲労になりやすくなってしまうのです。

遺伝子のスイッチオフのところで、メチル基をくっ付けることで遺伝子をスイッチオフにするというお話をしましたが、有害金属の解毒についても同じです。肝臓のPhase2において「メチル基」をくっ付けることで、活性化されている有害物質の不活性化を行います。

 

 

ちなみに、有害金属の問題を考える時には、前述した細菌やウィルスの問題も同時に考えなくてはいけません。

細菌やウィルスは、そのままでは人間の体の中に住むことはできない(免疫にやられてしまうので)ので、私たちの免疫にやられないようにするために、毒性金属を周りに置いて自分の身を守ることで人間の体の中に住むことを可能にしています。またさらに図々しいことに、細菌・ウィルスは私達人間のメタルチオネイン(MT)タンパクを使って金属を保持することで、自分達に住みやすい環境づくりをしています。

こういったことから、細菌やウィルスは必ず金属を抱合し、人間の体内に潜伏しています。

 

 

 

いかがでしょうか?

 

 

もし、適切なメチレーション回路が機能しない場合、免疫が低下することで、細菌やウィルスの感染を引き起こし、さらにDNAサイレンシングによる遺伝子発現の抑制が出来ないことで、これらの菌が増殖。最終的には慢性的なウィルス感染に繋がります。

そして、このことが金属の蓄積にも繋がり、メチレーションによる解毒が出来ないことがさらに状況を悪化させてしまいます。

 

 

 

メチレーションによる解毒が出来ないということがありましたが、メチレーション回路の中の酵素のSNPsによっては、グルタチオン合成がうまくいかないケースもあります。このこともより解毒力低下に繋がります。

副腎疲労で重金属の蓄積がないか、尿や毛髪によるメタル検査を行い、重金属の蓄積が認められたら、すぐにDMSAやDMPSなどのキレート剤によるキレーションを行う栄養療法のクリニックも多いのですが、実はもっと奥深くのことを考えていくと、メチレーション機能の異常を正常化してあげることで自分の解毒力を使って排出させることも可能なのです。

このことがまさに根本的な解決であり、キレートによる無意味な炎症反応を起こさずに済むわけです。

 

 

長くなったので、今日はここまでにしましょう。

次回ももう一つ続きのお話していきます。お楽しみに!

 

 

 

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副腎疲労のための食事と生活 【その10】|炎症や傷を治してくれる「亜鉛」に注目!

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Summary:

 

⭐️ 粘膜を修復してくれる強い味方「亜鉛」

⭐️ 「亜鉛」と「免疫力」

⭐️ 有害物質や重金属のデトックスにも「亜鉛」

 

 

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さて、ここ何回かお伝えしているミネラルの大切さ。

昨日は「マグネシウム」についてお話しましたが、もう一つみなさんにお伝えしたいのが「亜鉛」です!!

 

 

私自身、いつもカバンに入っているサプリメントの一つが「亜鉛」です。

 

 

 

⭐️ 粘膜を修復してくれる強い味方「亜鉛」

 

亜鉛は、細胞分裂に欠かせない栄養素です。

 

新陳代謝や上皮細胞の再生には亜鉛が必須。
たんぱく質の合成、DNAの合成にも関わっています。

不足すると、細胞が修復できないので、傷や炎症の治りが遅くなります。
たとえば、胃が荒れて、胃の粘膜を修復するときにも必要ですし、腸で炎症が起きて傷がついたら、それを修復するにも必須、また胃腸だけではなく、皮膚の再生にももちろん関わるので、亜鉛の軟膏を皮膚に塗るのはそういった意味もあります。
同じように胃薬に亜鉛が含まれているのも、これが関わっています^^。 

私も胃が痛いときに「亜鉛」のサプリメントを飲むと良くなることが多いです。

 

 

亜鉛が不足するとよく「味覚障害」が起こると言われますが、これも亜鉛の細胞分裂に関わる性質からです。
舌の味蕾細胞は、入れ替わりが早く、亜鉛が不足すると新陳代謝が遅れ、新しい味蕾細胞が作られてこないので、味を感じることが出来なくなってしまうのです。

  

 

 

⭐️ 「亜鉛」と「免疫力」

  

そのほか、免疫機能にも大切。

アメリカで、風邪が流行る季節にビタミンCと亜鉛が含まれるアメが売られているのも、まさにこれが理由。

抗酸化作用を持っているSOD「スーパーオキシドディスムターゼ)の構成成分でもあるので、亜鉛によってアレルギー症状が良くなるのもうなづけます。
花粉症やアトピー性皮膚炎に悩まされる方も、是非亜鉛を意識してみてください。

 

 

 

⭐️ 有害物質や重金属のデトックスにも「亜鉛」

 

また、もう一つ大事な作用があります。

それは、有害物質や重金属のデトックスにも働くということ。
重金属の検査を行なって、水銀や鉛、ヒ素などが蓄積しているような人では、相対的に亜鉛も不足しているケースが良く見られます。これは亜鉛がこういった重金属などの有害物質を捕まえて、毒性を抑え、排出してくれるミネラルだからです。

不足すると重金属の解毒や排出が難しくなりますし、有害物質を多く溜めている人は亜鉛の需要が高く、不足していることが多いのです。

 

そうそう。
忘れてはいけないのは、セックスミネラルとも言われていて性にとても大切なミネラルなこと。
妊娠を望む男性・女性ともに欠かせない栄養素ですよね。

 

 

 

 

亜鉛は、あさりやはまぐり、牡蠣などの魚介類に多く含まれています。
また、うなぎや牛肉、卵黄、そばなどにも含まれます。

日本人は、以前は魚を良く食べていたのでなかなか不足することがなかった栄養素ですが、現代人は亜鉛欠乏の人が多いです。
食品の加工段階で亜鉛が失われるケースが多いので、外食やコンビニ、ファーストフード、ファミレス、スーパーのお惣菜、お弁当などでの食事が多い人は、亜鉛が不足していると思って良いでしょう。

 

 

 

今日はここまでにしますね。

 

 

また次回をお楽しみに^^。

 

 

 

 

Thank you for reading to the end.

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘルスケアです。

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