メチレーション

副腎疲労症候群の症状 【その6】|低血糖症の治し方と予防とやっておくと良いこと

ニンジンを口にくわえている男の子|副腎疲労blog

 

Summary:

⭐️ 副腎疲労の人はよく低血糖症状に悩まされる!?

⭐️ 低血糖症の人に勧められる頻回食、そしてオススメの間食

⭐️ 副腎疲労の人の食事は、一般的に良いとされる食事とは全然違う!!

⭐️ 低血糖時の脂肪燃焼と大切なL-カルニチンの話

 

 

みなさん、こんにちは。

 

 

 

副腎疲労専門カイロプラクティック

「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。

そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。

 

 

  

 ⭐️ 副腎疲労の人はよく低血糖症状に悩まされる!?

 

副腎疲労の人は、低血糖症状を起こすことも多いと思います。
これは、血糖値を調整しているのが「副腎」、下がりすぎないようにしてくれているのが「副腎」だからでもあります。

 

最近お話ししている「低血糖症」、いわゆる甘いものや炭水化物を摂りすぎることで血糖値が不安定な状態になり、血糖値が高く上がった反動によってその後低くなってしまう症状。

最近の「低血糖症」の話はこちら↓


副腎が疲労することによって、低血糖を防げず、より症状が強くなります。
また、血糖値の調整がうまくできないことで、低血糖にもなりやすくなります。

 

 

 

⭐️ 低血糖症の人に勧められる頻回食、そしてオススメの間食

 

この「低血糖症」を防ぐということでまずやっていただきたいことは・・・

 

 

 

いわゆる頻回食 です^^。

 

 

1回の量が多くなくても良いです。
少しでもこまめに食べてあげること。これが低血糖の時間帯を少なく、もしくはなくしてくれます。

もちろん、食べるとしても甘いものは当然のことながらNG。
炭水化物を食べても良いのですが、血糖値を安定させてくれる野菜やタンパク質、いわゆる「おかず」を意識します。

 

 

もちろん、3食の食事を食べて、その合間に「間食」を摂るというのも良いです。

 

間食は、何がお勧めですか?とよく聞かれるのですが・・・

 

 

私がお勧めするのは・・・

 

 

 

○ 小魚

○ 鶏肉(焼き鳥や鳥のささみなど)

○ ゆで卵

○ 枝豆や炒豆(食べ過ぎには注意)

○ スルメイカ(無添加のもの)

 

 

こんなものです。
お酒のおつまみのようなものですね。

 

 

そして、レパートリーが少なくてたまにだったら・・・

 

 

○ 野菜スティック

○ リンゴやナシ(比較的甘さ控えめのもの)

 

 

NGなものとしては・・・

 

○ バナナ(ブドウ糖多いです)

○ 干しイモ(さつまいもはでんぷん質です)

 ◉ これらの食材は決して悪くはないですが、低血糖がひどい人の間食にはあまり合いません。

 

 

 

それとよくお勧めされるのが、ナッツ類や種なんです・・・。
確かに、私もよく、アーモンドやくるみ、そしてひまわりの種、かぼちゃの種をお勧めしていることも多かったんです。

 

 

しかも、これらはとても栄養価が高く、アメリカの栄養療法でもお勧めされるものばかり。

 

 

ところが・・・

 

実際、臨床でお勧めしていると、日本人ではナッツ類や種が合わない人の確率がかなり高い!
もともと、馴染みのない食材ですし、お腹が弱い人は特にダメですね〜。
またお腹にカンジダ菌に代表されるイーストが繁殖している場合は、ナッツも餌になります。

そんなこともあり、最近はあまりお勧めすることが少なくなりました(合う人はもちろん大丈夫です)。

 

 

 

 ⭐️ 副腎疲労の人の食事は、一般的に良いとされる食事とは全然違う!!

 

いやぁ、しかしこういった低血糖の食事である「頻回食」もそうですが、

 

副腎疲労の方の食事。
一般的に薦められる食事とは全く違います。笑。

 

  

 

 

塩もしっかり摂ってもらいますし・・・
コレステロールもホルモンの材料なので、良質な油はしっかり摂ってもらいます。

 

 

そして、1日1食や2食が良いという方や、長寿遺伝子がなんたらかんたらと話す方もいますが(それ自体は否定しません)、いかんせん食間を空けすぎるのは、副腎が弱い人には合いません(副腎が回復してくればある程度は大丈夫です)。

なのでちょこちょこ食べる。

 

 

ね。一般的に良いとされる食事とは全然違いますよねー。

 

 

 

⭐️ 低血糖時の脂肪燃焼と大切なL-カルニチンの話

 

さて、私がクリニックで低血糖症の方によく勧めるサプリメントがあります。

 

 

それは・・・ 

 

 

○ アミノ酸

○ EPA・DHA

○ L-カルニチン

 

 

です。

 

 

 

簡単にご説明しましょう!

 

脳をはじめとして、私たちの内臓や筋肉、そして細胞はブドウ糖を原料にしてエネルギーを作り出し、動いています。

 

 

そういったことから、身体としては、血糖値は常に安定していてほしいわけです。

 

 

しかし、食事から補給したブドウ糖が底をつくことはよくあります。
反応性低血糖ならば、なおさらです。

そこで人間は「タンパク質(アミノ酸)」そして「脂肪」を原料にして肝臓で(副腎も働いています)ブドウ糖 を合成する(糖新生)ことができるようにしています。
またブドウ糖が底を尽きると、脂肪から作られる「ケトン体」という物質もエネルギー源として使うことができます。

 

  

 

ですから・・・

 

 

タンパク質(アミノ酸)や脂質をしっかりと摂っていくと血糖値が安定してきます。
逆に炭水化物(糖質)は摂りすぎると、血糖値を上下し、不安定な状態を作ります。
タンパク質や脂質は、血糖値の上昇も緩やかで、低血糖時の味方ですから血糖値を下がりずらくしてくれるわけなんですね〜。

 

 

  

そんなことから・・・

サプリメントでは、「アミノ酸」そして、良質の脂質である「EPA・DHA」。
これとても重要です。

 

 

EPA・DHAいわゆるFish Oil(魚の油)は、低血糖も防いでくれますし、そこからβ酸化という代謝の流れでエネルギーも作れます。
私は、Fish Oilをちょこちょこ頻回に摂ることをお勧めしています。
朝・昼・晩以外にその間にも。

Fish Oilを摂ることで、甘いものへの欲求もおさまりやすいです。
さらに言うと、腸内のカンジダ菌などが作るバイオフィルムという膜を流すのにも有効なんです。
もちろん消化の悪い方は、ちゃんとFish Oilが吸収できているかも大切になるので、場合によっては消化酵素を補う必要もあります。

 

またβ酸化という流れでエネルギーとして使えているかも大事なので、その場合、脂質からエネルギーを作る際に必須の「L-カルニチン」を一緒に摂ってあげるとよりベターです。
L-カルニチンもアミノ酸の一つなので、その方の体内アミノ酸量がどのぐらいかも非常に重要なポイントになってくるでしょう。

 

 

 

 

「L-カルニチン」ついて少しお話しておきましょう。

 

 

L-カルニチンというとインターネットで調べると大抵「脂肪を燃焼したい方に」「痩せたい方に」なんて書いてあることが多いと思います。これは、脂肪を燃焼する際に、「脂肪酸」を燃焼するための工場でもある細胞内のミトコンドリアに運んでくれる運搬役を「L-カルニチン」が担っているからなのです。

 

 

L-カルニチンは、アミノ酸のリジンやメチオニンから体内で合成することもできますが、ここがうまくできない人もいます。

 

 

◉ リジンやメチオニンという材料になるアミノ酸が根本的に不足している

 (食事内容、胃腸の消化能力特にタンパク質の消化に関わる胃酸の分泌不足)

 

◉ 肝臓や腎臓でリジンにメチオニンがメチル基を提供することでL−カルニチンが合成されていきますが、メチル化という仕組みが元々うまくいかないことでS-アデノシルメチオニン(SAMe)が不足している方

 (メチレーションという仕組みについてはまた別の機会で詳しくお話しします)

 

◉ リジンとメチオニンからL-カルニチンが合成される際の酵素でもあるビタミンB6、ナイアシン、ビタミンCや鉄が不足している方

 

 

 

 

L-カルニチンが不足していると脂肪からエネルギー供給がなかなかできなくなるので、低血糖時への対処がうまくいかないことにもなります。
もちろん、食事の内容は大きく関わりますが、血糖値を下がりすぎないようにしてくれている副腎や甲状腺の調子が悪い人はもちろん、低血糖症になりやすい理由を持っている人もいるということです。

 

 

 

 

低血糖症。

お困りの方は是非ご相談ください。

私はこういった症状を得意としていますので、その方の奥にある原因まで読み解きながら、治療・アドバイスさせていただきます。

 

 また次回お楽しみに。

 

 

 

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副腎疲労症候群の症状 【その3】|アドレナリン・ノルアドレナリン過剰とうつ病と副腎疲労

 落ち込んで憂鬱そうな男性|副腎疲労blog

 

Summary:

 

⭐️ 社会現象にもなっている「うつ病」

⭐️ 「うつ病」になる原因や要素は、副腎疲労のそれとそっくり!?

⭐️ 身体のどこかしらに炎症があるとセロトニンが作られなくなる!?

⭐️ お腹のトラブルが「うつ病」につながる理由

 

 

みなさん、こんにちは。

 

 

 

副腎疲労専門カイロプラクティック

「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。

そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。

 

 

前回は、副腎髄質から分泌される興奮性のホルモン、特に「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」についてお話しました。

前回のblogはこちら↓

 

これらのホルモンは、カテコール基を持っているので「カテコールアミン(カテコラミン)」とも呼ばれていましたね。
このカテコールアミンは、とても奥が深いので、これから数回身近なお身体の症状と合わせてお話していきたいと思います。

 

今日は、カテコールアミンと「うつ病」との関連性です。

 

 

 

 ⭐️ 社会現象にもなっている「うつ病」

 

みなさん、ご存知でしょうか?

 

 

現在「うつ病」に悩まされる方は、実はすごく増えていて、社会現象にもなっているぐらいなんです。

 

特に日本では、これまでの4大疾病である「がん」「脳卒中」「心臓病」「糖尿病」に、新たに「精神疾患」が加わり、5大疾病になりました。
うつ病や不安障害は、90年代終盤から急上昇しており、98年からは自殺者の急増とも比例しています。

こういった状況から、大手の会社でも、うつ病に対する対応策を打ち出しているところも出てきていますね。当院にいらっしゃる患者さんのお話からも、会社内でも「うつ病」の人は増えてきているそうです。

 

  

 

⭐️ 「うつ病」になる原因や要素は、副腎疲労のそれとそっくり!?

 

ここまでの社会現象にもなっている「うつ病」。
一体どんなことが原因になっているのでしょう。

 

 

うつ病は、遺伝的要因、環境要因そして身体的要因から起こると言われています。
「遺伝的要因」については、また後の方でお話します。

 

 

まず「環境要因」としては・・・幼少期の辛い記憶・トラウマ、家族や親しい人の死、人間関係のストレス、家庭内の問題、就職や転職、転勤に伴う環境の変化、失業、財産の喪失、相続問題、貧困、結婚・妊娠・育児・引越などに伴う変化などが挙げられます。

そして、「身体的要因」では・・・肉体の酷使、睡眠不足、慢性的な疲労、感染症、癌、手術後、甲状腺の機能異常、月経や更年期などに関連するホルモンバランス、薬の副作用などがあげられます。

 

 

 

 

これ。

気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、「副腎疲労」になる原因とほとんど一緒。

 

 

それもそうですよね。
うつ病の方は、ほとんど「副腎疲労」に陥っている(副腎疲労によりホルモンバランスが崩れている)と言っても過言ではありません。

 

 

 

 

そして「うつ病」になりやすいタイプとしては、真面目で責任感が強い方。
そして完璧主義の方。
さらには人付き合いも良く、気も使えて、周囲の評価も高い方があげられます。

 

これも副腎疲労になりやすい人にそっくり。

 

こういうタイプの方は、なかなか人には疲れを見せずに、ストレスを溜め込んでしまっていたり、自分の許容範囲を超えて頑張り過ぎてしまうので、心身ともにバランスを崩しやすいと言えます。
特に副腎疲労になりやすい人と同様、義務感が強く、真面目で正直、几帳面、凝り性、そして完璧主義などの特徴があり、社交的でとても良い人な反面、何かあると激しやすい方もいらっしゃいます。
また他人の評価や人間関係もすごく重視していらっしゃる方が多いんです。

 

 

 

うつ病、そして副腎疲労になりやすい方は、じつは人間的にも本当に良い方が多くて、何かと頑張り過ぎてしまう人が多い。

 

 

 

 

気づきましたか?
この頑張り過ぎてしまうこと。

これは、副腎から「コルチゾール」を出して、いつも以上に頑張ってしまっているんです。
そして、副腎が疲れてコルチゾールが不足してくると今度は「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」をたくさん出して、自分の疲れをおしてでも、さらに頑張り続けてしまっているんです。

 

しかも、自分では最初なかなか気付いていないので、いくところまで行ってしまう人も多いんです。

 

アドレナリンやノルアドレナリンが過剰に分泌されている時は、決まってこれら興奮性のホルモンのブレーキ役である「セロトニン」が不足している傾向にあります。

 

 

 

「セロトニン」は、アミノ酸のトリプトファンを材料にして作られ、心身をリラックスさせるホルモンでもあります。またこのセロトニンを材料として、睡眠ホルモンである「メラトニン」も作られるために、不足すれば、うつ病の方の不眠症とも関連してくるわけです。

アドレナリンが過剰に出ているとずっと神経が高ぶった状態で、交感神経優位になります。イライラしたり、怒りっぽくなることも多くなり、ひどい時には動悸がしてくることもあります。そしてノルアドレナリンが過剰だと、それこそ悲観的になってしまったり、急に落ち込んでしまったり、不安感を感じたりと精神的にも不安定になります。

 

 

これらのホルモンは、脳の神経細胞の中で細胞から細胞へ情報を伝えていますが、過剰に分泌されているとずっと興奮性の情報ばかりが行き交うようになり、興奮や不安などの状態が続くことになります。その結果、継続的な過活動に陥ってしまうので、精神的にも肉体的にも不安定な状態になり、最終的にはひどく疲弊してしまいます。
そういった状態にならないように気分や意欲を抑制して安定させてくれるのがブレーキ役の「セロトニン」でもあるわけです。

 

うつ病は、ブレーキ役のホルモンが極端に少なくなるために発症しやすくなります。
うつ病のお薬が、セロトニンの量を増やすものが多いのは、こういった理由からなのです。

 

 

 

 ⭐️ 身体のどこかしらに炎症があるとセロトニンが作られなくなる!? 

 

前回少し触れましたが、身体の中に何かしら炎症があるもしくは感染症にかかっていることもよくありません。

 

 

体内のどこかしらで炎症がある(火事が起こっている)と、アミノ酸のトリプトファンからリラックス系のホルモン「セロトニン」を生成する経路には行かず、代わりに「キノリン酸」という物質が作られてしまう経路(キヌレイン経路)に進みます。
このキノリン酸は神経毒性があると言われていて、アルツハイマー型認知症や、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、パーキンソン病などの脳の神経変性に関わっている可能性を示唆されています。

通常、キノリン酸は有毒のため、すぐに特有の酵素(キノリン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ)で無毒化されるのですが、人によって無毒化する力が弱い場合、脳内において異常な興奮状態が起こることにつながります。

 

 

 

この無毒化する力が弱いというのが、例えば酵素活性が弱い方や、遺伝子的にこの酵素をうまく合成できない人が含まれます。これが遺伝的要素という側面でもあるわけです。

 

 

  

このように体内に炎症(火事)が起こっていると、トリプトファンからセロトニンが作られづらくなり、キノリン酸へ向かう経路であるキヌレイン経路が活性化されるわけですが、これによりセロトニンによるブレーキが効かなくなるので、さらにアドレナリンやノルアドレナリンが止まらないということになります。

 

身体のどこかしらで炎症が起こっていると副腎疲労はもちろん、うつ病にもなりやすいということです。

 

 

こういった炎症は、私が臨床でやっている中ではやはり腸で起こっていることが多いです。

 

食物アレルギーや砂糖や精製された炭水化物の摂り過ぎは腸に炎症を起こすので、こういった食習慣を持っている人に「うつ病」が多いのもうなづけます。
そして、腸だけでなく、胃炎や胃潰瘍であっても症状の中に動悸がありますが、これは出血するといった要素以外にも、こういった背景によりアドレナリン・ノルアドレナリン過剰といった状況が起こり得るからだと私は思っています。

もちろん、他の炎症性疾患でも同様です。

 

 

 

⭐️ お腹のトラブルが「うつ病」につながる理由 

 

そして、もう一つ。

 

さらに難しいお話になりますが・・・

 

 

ドーパミンやノルアドレナリンなどのカテコールアミンを分解してくれる酵素があり、これをCOMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ)と言います。
このCOMTが遺伝子の変異によって働きがあまり良くない方もいらっしゃって、そういった遺伝子的変異「SNPs」があると、カテコールアミンの分解がゆっくりになり、結果カテコールアミンが過剰になる傾向になります。またCOMTはこれらのカテコールアミンを分解するときにメチル基を使うので、メチレーションという代謝がうまくまわっていないような方は、ここの分解がうまくいかなくなる傾向にあります。
(メチレーションは、副腎疲労を回復していくにもとても重要な分野の話なので、また別の機会でじっくりお話します)

 

そうなると、カテコールアミン過剰による、不安感、うつ病、そして不眠症なども起こってきます。
これも前述の遺伝的要素の一つになります。

  

 

 

COMTは女性ホルモンの代謝にも深く関わるのですが、この話もまた別の機会に譲るとして、実はここに腸の状態も関わってくるんです。

 

腸の状態が良くない方・・・

 

 

いわゆる甘いものや精製された炭水化物の摂り過ぎ、食物アレルギー、お酒や外食続きで食生活が乱れている人など、お腹の状態があまり良くない方、また乳酸菌が減っていて、カンジダなどのイースト類が繁殖しているようなトラブルをお腹に抱えているような方は、COMTの働きが抑制されてしまいます。
このことが結果的に、カテコールアミンの分解を抑えてしまい、カテコールアミン過剰による不安感、うつ病、不眠症を招いてしまいます。

 

 

腸脳相関とも言われるように、お腹のトラブルが精神状態につながるのはこういったこともあるんです。

 

深いですよねー。

 

 

  

 

ちょっと難しくなり過ぎたかもしれませんが、本当に奥が深く面白い話です。
トリプトファンからの代謝経路や、遺伝的なお話はまだまだ先がありますので、少しずつ話していきますね。

 

 

 

最後に・・・

 

私が臨床をしている感覚ですが、アドレナリンやノルアドレナリンが過剰に出やすい人がいますね〜。
そういう体質というよりは、性格や遺伝的要素も大きく関わっているのかもしれません。

 

身体を診るといつもカテコールアミンが過剰な方、いらっしゃるんです。

 

先ほどのうつ病になりやすい方とも通じますが、毎日休みなく動いている人にとても多いような気がしています。大抵、いろんなことに気を遣えて、何かイベントがあると何から何まで頑張ってやってしまう、さらに日常でもあまり家でのんびりということはなく、何かしら予定が入っていていつも外出している・・・

そんな方は要注意ですよ。

 

 

要注意です!なんて言っておきながら、お恥ずかしいのですが、私も実はこのタイプです・・・笑。
1日家でのんびりということが、本当にありません。
常になんかしら予定を詰めております。

いけないいけないと思いつつ・・・。

副腎疲労になるわけです。

 

 

 

さて、話は戻りますが、こういった方。

頭の回転も早いのでいろんなことに気がつく分、自分の体力以上のことをこなしてしまう。しかもこなせてしまうんです。どうやってこなしているかというと、アドレナリン頼りです。
自分では気付いていないのですが、アドレナリンを出すことがとても多く、アドレナリン分泌が癖のようになっていて、毎日何かしら常に考えたり、動いていて、ゆっくりしていないんですねー。

 

 

 

 

自分にも本当に言いたいと思いますが・・・
該当する方は是非とも!

 

1週間に1日でも、1日に数分でもリラックスする時間を必ず作りましょう!

 

 

 

それだけでも、副腎疲労、さらにはうつ病の予防になると思います。

 

 

長くなりましたが、アクセル役でもあるアドレナリン・ノルアドレナリンなどの「カテコールアミン」が過剰になり、ブレーキ役の「セロトニン」が少なくなると「うつ病」になりやすく、これこそが、副腎疲労と「うつ病」の深い関わりです。
またうつ症状がある人は、副腎から分泌されるDHEAというホルモンの分泌も低いこともわかっています。

 

 

では、また次回もお楽しみに〜。

 

 

 

Thank you for reading to the end.

 

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