副腎疲労症候群とは 【その6】|精神状態に深く関わる副腎髄質ホルモン

 怒って今にも飛びかかってきそうな男性|副腎疲労blog

 

Summary:

 

⭐️ 副腎髄質から分泌される大切な3つのホルモン

⭐️ 戦うホルモン「アドレナリン」が過剰に分泌されている人

⭐️ 極度のストレスを感じると分泌される「ノルアドレナリン」

⭐️ 原因不明な身体の痛みの背景に「アドレナリン」過剰あり!?

 

 

みなさん、こんにちは。

 

 

 

副腎疲労専門カイロプラクティック

「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。

そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。

 

 

 

⭐️ 副腎髄質から分泌される大切な3つのホルモン

 

いままで、副腎皮質から分泌されるホルモンのお話をしてきました。
生命を維持している「コルチゾール」、そしてナトリウムとカリウムのバランスを取っている「アルドステロン」。

以前のBlogはこちら↓


 

 

この2つの大切なホルモンの働きを中心に話を進めてきたわけですが・・・

副腎は他にもいくつかのホルモンを分泌しているんです。
今日はその中でも副腎髄質(副腎皮質がまんじゅうの皮であれば、こちらはあんこの部分)から分泌されるホルモンについてお話していきましょう。

 

こっちも同じように重要です!!!

 

 

 

アドレナリン

ノルアドレナリン

ドーパミン

 

 

これらは精神状態に非常に深く関わる「副腎髄質ホルモン」です。

 

  

 

 

基本的にこれらのホルモンは興奮性のホルモンであり、交感神経を活発にすると思っていただければ良いと思います。
緊張している時や瞬時の危機にとっさに対処する時などに多く分泌されます。
実は、これらのホルモンのバランスや分泌量は「副腎」の働きにもとっても関わっているんです!

 

副腎髄質は、自律神経の交感神経の一部でもあり、交感神経と連携しながら生理作用を調節しています。
副腎髄質では、アミノ酸のフェニルアラニンやチロシンからドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンを生成します。これらのホルモンは、脳内でも神経伝達物質として働き、交感神経の作用を強める働きがあります。

こういったホルモンがしっかり分泌されることで、血流や血圧をあげて身体をすばやく動かしたり、頭の回転を良くしたり、いつも以上に力が発揮できるようにしたり、やる気を起こしたりということが可能になります^^。

 

 

 

しかし・・・過剰に分泌されるとそれはそれで、問題が起きてしまうのです。

しかも、これらのホルモンが過剰に分泌されているケースも少なくはないんですよ〜。
(もちろん、少なくて問題が起きているケースもあります)

 

 

 

 ⭐️ 戦うホルモン「アドレナリン」が過剰に分泌されている人

 

「アドレナリン」というと、みなさんも聞いたことがあると思います。

 

何かと戦う時、もしくはスポーツをする時などによく出るイメージかもしれません。
確かにアドレナリンというと「戦うホルモン」とも言われていて、興奮した時に分泌されて、血圧や血流をあげていきます。

興奮して、カーッとなった時にも出てきそうなイメージですよね。笑。

 

 

副腎は英語では「adrenal gland」と言います。

いわゆるアドレナリンの臓器なわけです。

 

 

 

⭐️ 極度のストレスを感じると分泌される「ノルアドレナリン」

 

そしてもう一つのホルモンは、名前がアドレナリンと似ていますが、「ノルアドレナリン」というホルモンです。

こちらも同じように緊張した時や興奮した時に分泌されますが、どちらかというと身体が急激なストレスを感じた時に分泌され、ノルアドレナリンが多く分泌されると不安感やうつの症状が出やすくなると言われています。

 

 

 

 

これら、アドレナリンとノルアドレナリンが分泌されるのは、ストレスに対する初期段階のリアクションです。

身体が危機的状況に置かれた時や急なストレス下に置かれた時、不安、恐怖、怒りにさらされた時などに大量に放出されます。
筋肉の血管や気管支などを広げ、心拍数と血圧を上昇していき、筋肉などに関しても瞬時に動けるように準備してくれます。
そして、アドレナリンには血糖値をあげる働きもあり、そうすることで戦うエネルギーの準備をしてくれているとも言えるでしょう。

 

 

これらのホルモンが分泌されて、交感神経を優位にすることで、ストレスに対するアクセルの役割を果たしているわけでもあるんですねー。

 

よく、火事場のクソ力なんて言う言葉がありますが、こういった緊急の状態で普段以上の力が発揮出来るのは、まさにこれらのホルモンの活躍が関わっています^^。

 

 

 

 

「闘争のホルモン」と言われるのは、生命の危機にさらされた時に自分は「闘争」するのか、それとも「逃走」するのかを決断して、身体が極度のストレス下におかれた時にすぐ対応できるようにしているからだと言われています。

 

 

 

 

そして、もう一つの興奮性のホルモン「ドーパミン」。

 

こちらは、快感を覚えるホルモンとしても知られていますが、実はアドレナリンやノルアドレナリンの前駆物質でもあります。
働きとしては、運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わると言われています。

 

 

 

そして、ドーパミンは、アドレナリン、ノルアドレナリンと共にカテコール基を持つので、

 

私たち医療従事者の中では「カテコールアミン」と呼ぶことも多いですね。

 

ドーパミンはまだまだ、謎の部分もありますが、中枢神経に関わる神経伝達物質になるので、過剰に増えると統合失調症の幻覚や妄想の症状の原因になったり、逆に減少してしまうとパーキンソン病の原因になったりと言われていて、うつ病との関わりもあります。

 

 

 

 

これら、副腎髄質から分泌されるホルモン達。

 

良いバランスでコントロールされていれば良いのですが、ストレスが極端にかかっていたり、身体が疲労状態なのに働かなければならない状態などでは、過剰に分泌されていることがあります。
そうなると問題も出てくるんですね〜。

 

副腎疲労の方で、これらのホルモンが過剰に出ている人けっこういますよー。
しかもアドレナリンが出ていると調子良く動けていたりもするので、自分では気づいていない方も多い。
でもその状態がずっと続くと、急に風邪で寝込んだり、動けなくなったり、重度の副腎疲労に陥ってしまうんです。

 

 

 

 

例えば・・・

 

 

仕事で責任のある立場になり、いつも気が張っている。

家族もしくは職場の人間関係で常にストレスにさらされている。

継続的なストレスで身体が疲労状態にあるが、それでも毎日忙しく働いている。

甘いものや炭水化物過剰摂取、カフェインを多飲をしている。

 

などなど・・・

 

 

 

こんな方は、アドレナリンやノルアドレナリンが過剰に分泌されていることが多いです。

 

また、忘れてはいけないのが、胃炎でも、大腸炎でも、膀胱炎でも、身体に何かしらの炎症が起こっている人もしくは感染症にかかっている人は、アドレナリンのブレーキ役でもあるセロトニンが作れなくなるので、アドレナリン過剰な状態になります。

これ、とっても大切なので、また別の機会でもじっくり話していきますが、こういう人多いです。

 

 

 

これらの興奮性のホルモンである「カテコールアミン」が過剰に分泌されていると・・・

 

夜の寝つきが悪くなったり、

妙に朝早く目が覚めてしまったり、

常に気が焦っていてなにか落ち着かない、

動悸がする 

 

こんなことが起こってきます。

 

 

 

 

そして、必ずと言って良いほど、腸の調子が悪くなりますね。

アドレナリンが多くなると腸粘膜が荒れやすくなるのはもちろん、蠕動運動が低下するので、腸の内容物が停滞しやすく、そこで細菌が異常繁殖することで腸内ガスが溜まることにつながります。

過敏性大腸炎にも大いに関わります。

 

 

 

⭐️ 原因不明な身体の痛みの背景に「アドレナリン」過剰あり!?

 

またこれはカイロプラクティックをやっているからこそわかるのですが、アドレナリンが過剰に出ている時は、関節を支える靭帯がゆるんで不安定になる傾向があるので、原因のわからない関節痛や身体の痛みに悩まされたりすることもあるんです。

 

急な腰痛、肩の痛み、膝、手首などどんな箇所でも起こり得ます。

こういう方、大抵どこの病院や接骨院、マッサージ院、整体院に行っても良くなっていないこと多いです。なぜって、どこ行っても、筋肉をゆるめたり、関節の動きを良くすることはしますが、関節を安定させる治療はしないからです。

 

しないというか、この状態を知らないもしくは判断できない先生がほとんどなんです。

 

 

副腎皮質から分泌されている「コルチゾール」はどちらかというと関節の安定に働くので、特に「コルチゾール」の分泌が低下していて「アドレナリン」が過剰に出ている状態と言えるでしょうか。

これ、明らかに副腎疲労の状態ですね。

 

 

 

 

また何回か先にお話しますが、副腎疲労には段階があります。

 

初めはストレスに反応して、たくさんのコルチゾールを分泌しながら副腎が頑張ります。

しかし、それがしばらく続くと副腎がやや疲れてきて、コルチゾールの分泌が不安定になってきます。それでも身体は動かなければならない時には「アドレナリン」を出して頑張ります。まさに土壇場のクソ力、停電になった時の補助電力みたいなものです。

アドレナリンが出ると、身体は一時的に元気になるので、本人は疲れていることにあまり気付かずに動けるようになります。しかし、そのうちコルチゾールも出なくなってくると完全なるアドレナリンファイターになります。しかもコルチゾールが出ないので、炎症や病気にもなりやすくなり、一旦風邪でもひくと寝込んでしまうんですね。

もちろん、さらにいくとアドレナリンすら出せなくなる完全、重度な副腎疲労がやってくるんですが・・・。

 

 

 

 

そして、こういったアドレナリンやノルアドレナリンがたくさん出ている時には、ブレーキ役のセロトニンが少ないことも多く、このことが、まさに現代でも問題視されている「うつ病」と関連してきます。

 

長くなりましたが、けっこう奥が深いんです、ここ。

面白いですよ〜。

 

次回は、アドレナリン・ノルアドレナリンと「うつ病」との関係についてお話していくことにしましょう。

お楽しみに〜。

 

 

  

Thank you for reading to the end.

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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Written by

小菅一憲

Bachelor of Applied Science
Bachelor of Chiropractic Science 
AK Practitioner

国際基準のカイロプラクター
アプライドキネシオロジスト
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私は・・・ 
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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘルスケアです。

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Thank you for reading to the end.