お母さんと赤ちゃんのための栄養学

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はじめに・・・

ここ何年か、私の友人に子供ができることも多く、また臨床でも不妊に悩む女性が骨盤治療を受けにきたりと、女性の妊娠や子育てについて考える機会が多くなりました。
女性にとって、妊娠と出産は人生で一番の大きなイベントと言っても良いでしょう。
そして、そのイベントを楽しく迎え、その後の子育ても無理なくやっていくのに、栄養が大きく関わっていると知ったらビックリされるでしょうか?

 

今私は、妊婦や赤ちゃんが栄養学的に危機的状況にあると感じています。
それは臨床で接する若い女性の食生活からみても明らかで、この先の子供達はどうなってしまうのだろうと、少し不安になる時すらあります。

 

今の世の中は、土地がやせて食材の栄養価は低下し、環境汚染やストレスの増大が栄養不足に拍車を掛けています。
みなさん、自分の食生活を振り返ってみてください。
加工品や精製された食べ物に囲まれて、しっかりとした栄養が摂れているといえるでしょうか?
また家庭環境によっては、妊娠中、ときには出産後にも、ほかに頼れる人がなく、ひとりで食事に関わっていかなければいけない人もいます。なかにはフルタイムの仕事をもって、妊娠・育児にたずさわっている人もいるでしょう。

こうした生活背景を考えると、母体の健康や赤ちゃんの発育を支えてくれる「栄養」を、きちんと満足いくものにするには、大分心もとない感じがします。
そういった現代の女性にとって「サプリメント」は、正しい知識を持って摂取すれば、どれほど強い味方になってくれるでしょう。

 

胎児の、そして乳幼児のカラダのひとつひとつの細胞を作るのは、栄養素の力です。
なかでも胎児の驚異的な発育はすべて、胎盤を介して、母体の血液から供給される栄養によってのみ、行われています。わずか数μgの卵子が、40週を経て3000gにもなるのですから、人間の身体の神秘に感動せざるをえません。そして母親の健康状態、そして栄養状態が胎児に関わるのは言うまでもありません。
まっさらなところから、ひとつひとつの細胞、命を作り上げていく時にこそ、過不足のない栄養を整えてあげることがいかに大切で、すばらしい可能性を秘めていることか。

 

今月はお母さんと赤ちゃんにとって大切な栄養のお話です^^。

 

 

お母さんと赤ちゃんのための栄養学

こんな女性がいます。
以前は健康とは言えない痩せた身体で、不妊にも悩んでいた方でしたが、まず「自分の健康づくりから」と、サプリメントで補助しながら栄養対策を始めたら、なんとその半年後に妊娠。これからは2人分の健康対策だと気持ちも新たに、専門家から栄養摂取のアドバイスを受けて、日々の食卓とサプリメントを整えました。プロテイン、ヘム鉄、ビタミンB、C、E、カルシウム、マグネシウムをサプリメントで。もちろん食事でも、レバーやわかさぎなどを食べて、バランスのよい栄養摂取を心掛けました。

そして、出産。すこぶる楽なお産だったようです。生まれてきた赤ん坊が真っ白な肌だったことが、印象的だったそう。乳児期はおっぱいをよく飲み、よく寝る、いつもご機嫌でよく笑い、ぐずったこともなく、夜泣きは一度も経験しなかったと言います。

 

育児については、よく散歩に出かけ、いろんなものに触らせて、話しかけをしてあげることを大切にした、と。もちろん栄養への配慮も欠かさず、1歳までの離乳食には、ヘム鉄とビタミンB、Cを混ぜて与えていたと言います。小学校に入ってからは、それに加えてビタミンAとE、カルシウム、プロテイン、EPAなどを摂るようになりました。

 

とにかく何にでも興味を示し、吸収力があり、反応が早く、生後10ヶ月で単語を話し始め、4歳になるころには、宮崎駿監督が脚本の「耳をすませば」の原作を自分で読んでから映画を見に行ったと言います。
4歳のある日、幼児教室でIQを計ってみたら、美里ちゃんはたぶん170はあると言われました。150までしか計測できないので、推定で170だろうとのこと。通常は80くらいだと聞いて、親はびっくり。
小学校の今も、親は一度も「勉強しなさい」と言ったことがなく、ひとりで楽しんで勉強しているそうです。ピアノもバイオリンも、自分から習いたいと言い出し、一度も弱音を吐いたことがないと言います。

 

全てが栄養のおかげとは言いませんが、実はいままで妊婦さんや赤ちゃんにとって当たり前だと思われてきた「つわり」や「妊娠中のイライラ」、「夜泣き」などは、場合によっては栄養の不足やアンバランスによって起こっているのではないかとも考えられています。

 

 

ビタミンベイビーを生もう!

私たちの身体を形づくっているのは、食べ物から得られる栄養です。
そして妊娠とは女性が体内に新しい命を宿すことを意味し、もちろんそこにも栄養が必要です。

 

栄養の過不足によって胎児や乳児は取り返しのつかないダメージを負う可能性があるということは、なんとなくわかったかと思います。
たとえ目につくような明らかな異常はなくとも、良い栄養をもらえなかった胎児や乳児は、上等な細胞とは程遠い細胞しか作れず、それがあとでアダになることもあります。

逆に良い栄養をあげることができれば、生命の可能性を最大限まで広げてあげることもできます。頭の良い子供、集中力のある子供、好奇心旺盛な子供、元気で丈夫な子供、明るく素直な子供。
もちろんそれが全てではないのですが、脳を作るのも、神経細胞を育てるのも、免疫力を培うのも全て栄養素にかかっているので、栄養によってとても元気な良い子にできると言っても過言ではないのです。

 

そしてこの栄養の話は、もちろん赤ちゃんだけでなく、その赤ちゃんを生む女性にとっても大事なことになります。
栄養のバランスを摂ることで、長年不妊だったという人が妊娠したりということもたくさんあります。また妊娠前だけでなく、妊娠中から出産後も栄養を考えるだけで、快適なマタニティライフや育児ライフを送ることもできるのです。
妊娠したら、つわりや貧血、腰痛などの辛い症状があって、出産では痛みに耐えて、産後は疲労困憊というイメージがあるかもしれませんが、しっかり栄養をとっている妊婦さんは、つわりもほとんどなく、妊娠生活を元気に快適に過ごす事ができるようになります。
またそういった妊婦さんは体力があるので出産も比較的楽にすみ、産後の体調がいいので、母乳もたくさん出て、育児も楽しめると良いことづくし。

 

すごいんです。栄養。

 

もし栄養面がボロボロだといくら若くても、妊娠生活はつらいものになってしまいます。そしてそれは生まれてくる赤ちゃんにも影響するのです。
今の若い女性は、忙しいから朝食抜き、お昼はコンビニのおにぎりやパン、そして間食にお菓子。
これではなかなか赤ちゃんを育てる身体にはなれません。

 

妊娠を考えた時から、是非栄養や食事について考えてみましょう。
食べ方を見直すだけで、年齢に関係なく、産前産後を快適に乗り切れ、なおかつ、とても元気な子供を生むことにもつながります。

また次回をお楽しみに^^。

 

 

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