みなさん、こんにちは。
副腎疲労専門カイロプラクティック
「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。
そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。
ここ何回か話してきた「食物アレルギー」。
これは免疫グロブリンといったような抗体(免疫)が介在するものです。
では何度か登場している「食物不耐症」とは何なのでしょう?
「食物不耐性」とは食物アレルギーとは異なり、免疫反応を誘起しません。食物不耐症は特定の食物を分解する消化酵素を十分に持っていなかったり、添加物や食物に自然発生した化合物などの化学物質を身体が処理できなかったりすることなどが原因になります。
要は、免役が反応するわけではないけれども、その食物をうまく消化もしくは処理が出来ないものを「食物不耐症」というわけです。
それこそ、種類はたくさんあります。
乳糖不耐性
アルコール不耐性
ソラマメ中毒症
フェニールケトン尿症
ガラクトース血症
ヒスタミン不耐性
チラミン不耐性
硫黄不耐性
グルタミン酸塩不耐性
オクトパミン不耐性
サリチル酸塩不耐性
などなど・・・
⭐️ アレルギーより意味合いが広い「食物不耐症」とは!?
食物不耐症の中でも有名なのは、「乳糖不耐症」でしょうか。
「乳糖不耐症」の人は、牛乳の中の乳糖という成分を消化する酵素を持っていないため、乳製品を摂ると痙攣性腹痛や下痢を発生することがあります。北欧に暮らす民族を除くと、世界中のほとんどすべての人が「乳糖不耐症」を抱えています。東洋系の95%、黒人の75%、アメリカ・インディアンの60%、コーカサス系の2〜24%に乳糖不耐症が見られると言われています。
こうなると、日本人のほとんどが「乳糖不耐症」というわけです。
その数80%以上と言われています。
乳糖とは、あらゆる種類の乳(人乳、牛乳、山羊乳など)に含まれている天然の糖で、ブドウ糖とガラクトースの分子が1個ずつつながってできています。科学的には2糖類と呼ばれていますが、この乳糖を消化するには「ラクターゼ」とよばれる消化酵素が必要になります。もちろん母乳を与えられている赤ちゃんは、ラクターゼを持っていますが、離乳して成長していく過程で多くの子供たちが乳糖を消化する能力を失っていきます。成人になるとほとんどの人で生産されなくなると言われており、ラクターゼがないことで乳糖をうまく消化分解出来ないことで起こるのが「乳糖不耐症」です。
乳糖不耐症があるからといって、牛乳を飲むたびに必ず症状が現れるわけではありません。飲む量が少なければ何も支障がない場合もありますが、症状には、ガスがたまる、腹部が膨張する、下痢、反復的に腹部が痛む、などがあります。重症の小児では、稀に腸の内壁の細胞がダメージを受けたり、激しい下痢に襲われることもあります。
このように本物の食物アレルギーがなくても、体調が悪くなり、生活に支障が出る場合があります。これこそが「食物不耐症」です。
これ、けっこう世の中に存在しているのですよ。
乳糖不耐症以外にも、発酵食品や保存食、干物やワイン、塩漬けなどに多いヒスタミンを分解出来ない「ヒスタミン不耐症」や、硫黄を含むような食材を消化分解できないような「硫黄不耐症」も比較的多くみられます。
硫黄(化合)成分は、保存剤、防腐剤、漂白剤、発色剤、酸化防止剤として食品添加物のカテゴリーで広く使われており、サラダバーにはこういった添加物が多く使用されているので、サラダバー症候群の名前でも知られていますね。
そして、硫黄にも通じますが、添加物にたいする拒否反応も食物不耐性と定義されています。
食物添加物、合成着色料、保存料、乳化剤/安定剤、充填剤、香味料、人工甘味料に対する反応は、健康に大きな影響をおよぼす可能性があります。
添加物の中には・・・安息香酸、トラガカント、エチレンジアミン4酢酸、アスパルテームなど、添加物は山のようにあります。日本は特に食品添加物が多い国として知られていますから。
こういった添加物に敏感な場合、湿疹、頭痛、呼吸困難、認識機能障害、疲労などの、免疫システムを介在しない症状が現れることがあるので注意が必要です。
あまり自然ではないものは食べない方が良いのは、やはり基本になりますね^^。
⭐️ 食物過敏症よって副腎疲労が悪化する!?
不耐症以外にも、免疫を介さない「過敏症」というものもあります。
少し例をあげてみましょう。
・・・・・牛乳への過敏症・・・・・
サンディは30歳の女性で、思春期以降に始まった周期性うつ病を患っていました。牛乳は特にうつを悪化させる原因となりましたが、牛乳を飲みたい強迫観念があり、一度に1ℓ飲んだりしていたようです。
28歳の時に気管支肺炎を発症し、約2週間後にゆっくり回復に向かい始めました。しかし、色白の皮膚はもっと青白くなり、エネルギーがひどく低下したままだったのです。深刻な疲労が続き、2年経ってもなお、著しい疲れとスタミナの欠如、集中力がないことに苦しんでいました。肺炎の後、体力が若干戻るにつれて少しばかり改善はみられたりもしましたが、うつ病は悪化していました。
サンディの病歴をもっとよく調べてみると、十代の大半は、軽度の副腎機能低下を抱えていた事が明らかになり、そして牛乳が、うつだけでなく、副腎疲労とエネルギー低下の一因であることがわかったのです。
サンディは、運良く、適切な治療を受け、牛乳を完全に食生活から除去することができたため、そのことが非常に彼女の人生に功を奏したのです。また副腎を大切にし、ストレスを身につけると、それまで経験がないほど活動的で充実した人生を送るようになったということです。
(ADRENAL FATIGUE James L.Wilson ND,DC,Ph.D.引用)
いかがですか?
これはまさに牛乳への過敏症が、体調を悪くさせ、うつ病や副腎疲労に陥る原因になっていた例でもあります。
牛乳以外の過敏症の例もあげておきましょう。
・・・・・酸化した油への過敏症・・・・・
医学生のサムは、CPR(心肺蘇生法)コースの期末試験を受けていました。この多項選択方式の試験は普通なら確実に合格するのですが、彼は不合格になりました。サムは学校の成績上位者だったので、教師は彼を呼び出して理由を尋ねました。
サムの説明はこうでした。彼は酸化した油の過敏症があり、お昼に学校の食道で魚のフライを食べたとき、知らずに酸化した油を摂取していたのです。そしてそれが試験のまさに直前だったそうです。
酸化した油を摂取すると、彼は何時間も物事をはっきり考えられなくなります。しかし、これまでの経験から、そういうときにはリンゴが役に立つそうで、サムは、食堂に行ってリンゴを食べてから、もう一度試験を受けてもよいかと教師に許可を求めました。
教師は信じられない顔をしたのですが、サムが成績上位者であり、今回の得点があまりに低すぎたので、この奇妙な申し出を認めました。そしてリンゴを食べたサムは、不合格だった同じ試験で今度は満点を取ったのです。
これまで、サムは酸化した油を摂取すると、昏睡状態のようになっていました。初めは眠くなる程度でしたが、反応が重なるにつれて意識はあっても体を動かせなくなっていました。酸化した油が脳に影響をし、一時的に身体が麻痺していたのです。友人たちは、サムの眠たそうな顔を見たらリンゴが欲しいか尋ねるようになり、もし返事がなければ一切れ口に入れてやりました。するとわずかな時間でサムは回復しました。1人きりのときは2、3時間眠ってしまい、目を覚ましてからも2日酔いのような状態が24時間続きました。
(ADRENAL FATIGUE James L.Wilson ND,DC,Ph.D.引用)
これは一般的な検査によっては検出されない食物過敏症の例の一つです。
また酸化した油が人によっては人生に影響を及ぼすことがあるという一例でもありますね。
この他、普通の検査では出てこない食品過敏症はたくさん存在しています。
誰もが何かしらの食べ物に過敏になる可能性を持っています。
このように、食物不耐症や過敏症は、アレルギーよりも意味合いが広く、食品や食品の構成成分、添加物などに起因するあらゆる身体への悪影響が含まれています。
不耐症や過敏症は、個体差がはっきりしていて、ある人に大問題を起こす成分が、他の人にはまるで影響を及ぼさなかったりします。
医療従事者が混乱するのは、この不耐症・過敏症というものの症状の多くが、アレルギー反応を介せずに発生することです。
そのため、このアレルギーではない、不耐症・過敏症の方の多くは、トラブルを抱えたまま放置されているわけです。
今日はここまでにしましょう。
次回もお楽しみに^^。
Thank you for reading to the end.
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Written by
小菅一憲
Bachelor of Applied Science
Bachelor of Chiropractic Science
AK Practitioner
国際基準のカイロプラクター
アプライドキネシオロジスト
健康栄養指導士
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