ビタミンDの話

ビタミンDの話 【その5】|現代人に潜んでいるビタミンD不足

気持ちよく日光浴をしている女性|副腎疲労 blog

 

みなさん、こんにちは。

 

 

 

副腎疲労専門カイロプラクティック

「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。

そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。

 

 

 

ここ何回かに渡ってお話してきた「ビタミンD」のお話も、今日で一旦おしまいです。

 

前回のblogはこちら↓

 

いやぁ。ビタミンD。
その効果に海外の栄養学会も多大な関心。そして私が患者さんにお勧めしてもほとんどの人が効果を実感。
すごいです。まあ、それだけビタミンDが現代人で不足してきているということの裏返しでもあるのですが・・・。

 

 

ビタミンDについてのある研究(米国)では、104人の閉経後のアフリカ系アメリカ人の女性にビタミンDを投与すると風邪とインフルエンザの症状が起きにくかったことを発表しています。
この研究では、1日にビタミンDを800IUという少ない摂取量でも、ほとんどの風邪症状がなくなり、2000IUという高い摂取量においては、症状は全くなくなったと言います。

 

すごいです。ビタミンD。

 

 

 

このビタミンD。
実は人種によってもビタミンDレベルが違うと言われています。

たとえば、アフリカ系アメリカ人の血漿の中のビタミン25(OH)Dは、白人と比べて低いとされています。
実は、アフリカ系の人種の人は、高いメラニン色素を持っていてビタミンDの合成のために必要なUV(紫外線)を防いでしまうからと言われています。
その結果、ビタミンDによって働く抗微生物サーキットを使った免疫システムの刺激ができません。またAMPを刺激して、粘膜をコーティングすることもできなくなってしまいます。

黒人の人は、もしかしたら免疫力も弱い可能性がありますね。

もちろん、年齢も関わってきます。どの栄養素についてもそうですが、ビタミンDの合成力も年齢が上がると落ちてきます。

 

 

 

世界で、ビタミンDが不足しやすい人。

それは・・・

 

老人
日光にあまり当たらない人
肌が黒い人
北極や南極圏に近い地域に住んでいる人
大気汚染のひどい地域に住んでいる人
肥満の人

 

です。

これらの人にビタミンDの欠乏がよく見られています。

また赤道近くの地域に住む人は、あまりに強い紫外線を避けようとする行動や、雨季など季節的なもの、そして大気汚染などによって、季節的にもビタミンDレベルが下がってしまう時期があり、それにより免疫力も下がっています。

 

こういった研究は、本当に興味深いです^^。

 

 

 

⭐️ 日焼け止めの多用がビタミンD不足に拍車をかける!?

 

世界的にも、人種や紫外線の量によってビタミンDレベルの違いがあるとお話しましたが、実は現代人は一様にビタミンD不足であることが指摘されています。

 

私たちの知らないところで、ひそかに免疫に大切なビタミンDの欠乏が進行していたのです。

 

 

 

1980年以降、皮膚がんと紫外線の関連や、美容業界の発達によって、紫外線はまさに完全な悪者になってしまいました。それこそ、皮膚科学会組織やWHO(世界保険機構)によって日光になるべく当たらないことを推奨する活動が推進されてきたのです。

このことによって、世界的に紫外線を避ける行動に出る人が増え、日焼け止めや化粧品も進化して、かなりの紫外線を防ぐことになりました。いまでは世界中どこでも国民の30〜80%は、ビタミンD欠乏症に陥っていると言われています。そしてなんと赤道直下の人でさえ、逆に皮膚がんを気にするということもあるのでしょう。全く同じ状況です。

 

たしかに赤道近くの国でもあるオーストラリアでは、皮膚がんに対する意識が浸透していて、サングラスの着用や日焼け止めなどが徹底しているので、ビタミンD欠乏もかなりの数にのぼると言います。

 

また大気汚染も深刻です。

香港で行われた研究では、香港に住む小さい子どもたちのビタミン25(OH)Dのレベルが20ng/mlと極端に低く、夏場でも30ng/mlを超える子どもがいなかったという深刻な状況で、日本からほど近い国での大気汚染の恐ろしい状態を物語っているとも言えます。

 

 

 

 

こういったことを考えていくと、もちろん日焼けのしすぎは良くない面もあると思いますが、天気の良い日には日焼け止めなどは塗らずに外に出かけて日光浴をするのも良いではありませんか?

女性の方は、色白になりたいというのもわかります。
でも健康的にすこし焼けている肌も良いものです。

私の奥さんは、海に行ってもびっくりするほど日焼け止めを塗るのが適当です(良い意味で)笑。
塗ることを忘れていることも多い。

 

 

 

 

ここ数年は、電車に乗っていても、街を歩いていても、本当に異様な光景と思えるほどマスクをしている人ばかりですが(外国人が日本に来てびっくりすることの1つです)、そんなことよりも、ビタミンDをしっかり摂って身体内部から、免疫システムを正常化し、粘膜の防御壁を作ってあげた方がどれだけ効果的か。

 

私は、マスク社会ちょっと否定的です。笑。
だって異様な光景なんです。
風邪ひいている人は感染を広げないという意味では良いと思います。
でもそうでもない人がみんなマスクをしている。

 

 

もっと身体の奥から健康になって、風邪やインフルエンザにビクビクせずに、打ち勝ちましょう!

 

 

 

今日はここまでにしましょう。

 

ではまた次回に^^。

 

 

 

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私は・・・
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本当に健康になった時の素晴らしさを実感してもらいたい。
食と栄養についての正しい情報を発信し、未来の元気な子供につなげたい。
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また、お身体を見れば、その方の問題が筋肉骨格系から起こっているのか栄養のアンバランスから起こっているのかすぐにわかります。
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みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロプラクティックの中の一つの学問アプライドキネシオロジー (AK)では、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバランスをチェックし、それに対する治療を行うことができます。

アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼を担っています。

カイロプラティカは、日本では唯一の副腎疲労専門カイロプラクティックです。
また、患者さまのお身体に合わせた正しい栄養療法を行うことが出来る数少ないクリニックです。
アメリカやオーストラリアのAKのオフィスでは、サプリメントを使った栄養サポートは日常的に行われており、当院でもAKを使って身体の状態をチェックし、どの内臓器が弱っているか、どういった栄養素が必要であるかを判断することで、カイロプラクティック治療はもちろん、原因に沿った栄養指導を行っています。

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ビタミンDの話 【その4】|インフルエンザ予防にビタミンDを摂る!

熱を出して寝込む男性を看病する女性|副腎疲労blog

 

みなさん、こんにちは。

 

 

 

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「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。

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最近、インフルエンザが流行っているという話をよく聞きます。
こんなに寒い日が続くので、たしかに流行っていてもおかしくはないでしょう。

 

私、というより私たち家族はあまり病院には行かないので(私たち夫婦は前から行かないです。また子どもが風邪をひいても病院にはほとんど行っていません)、風邪をひいていてもインフルエンザかどうかわかりません。笑。

と言っても子どもが産まれるまでは、風邪もひかなかったので、10年単位でインフルエンザにかかっていないことになります。
子どもが風邪をひくとこんなに強かった私たちも、風邪をうつされることが多くなりました。

それでも、あまり病院に行かない私たち。笑(決して児童虐待ではありません)。
大体自分で直しています(薬では風邪は治りません)。
もし行ったとしても、お薬を出さないお医者さんに行っています。
うちの奥さんも薬を全く使わない薬剤師ですから。笑。
まあ、薬の害の話はまた今度にでも^^。

 

もちろん、その分、栄養や乳酸菌などのサポート体制は万全です。

 

 

 

私たち夫婦が風邪をめったに引かないのは、一つは食べ物に非常に気をつけているからでしょう。
甘いものやお菓子は全く食べませんし、加工食品(食品添加物)はもちろん摂りません。
基本の味付けは塩・胡椒、醤油などです。ドレッシングも良い油に塩をかけるぐらいです。
無農薬の野菜や穀類を食べ、肉も自然な状態のものを選びます。

そして、もちろん出来る限りグルテンフリー・カゼインフリー(これは奥さんはちょっとゆるいです。子どもは現在2歳ですが、徹底しています。私はもちろん10年近くこの生活)。

これ以外にもお酒は全く摂りませんし、カフェインも控えめです。

 

こんなこと言うと「仙人のような生活だね」なんて言われることがあるんですが、そんなに苦痛ではありません。笑。
慣れちゃいましたし、私自身はこの他にも合わない食材がいくつかあるので、それらも避けていたりします。

こうやってなるべく身体で炎症が起きないようにしていることがとても良いのでしょう。
身体がとても元気に過ごせています。

 

 

そして週1〜2回海に行き、睡眠をしっかり摂る。
この生活をしていれば、ある程度病気にはなりづらいと思います(なんて病気になってしまったら、すみません、笑)。

 

 

 

 

でも、免疫力をさらに強くするのに、もう一つ大きく貢献しているのが、「ビタミンD」を意識して摂っているということだと思います。

 

 

 

⭐️ インフルエンザが流行していない地域に住んでいる人のビタミンD量

 

昨日のblogで、ビタミンDの隠れざるパワフルな機能として、免疫システムに深く作用するホルモン様の働きをお話しました。
いままでの常識では、カルシウムの吸収を高めるとして骨粗鬆症やくる病などの病気の話題に上がるぐらいでした。

昨日のblogはこちら↓

 

そんなビタミンD。
ここ最近では海外の論文でも話題に上がることの多いビタミンになってきました。

 

 

 

 

私も、ビタミンDには絶対の信頼をおいています。
そう。何を隠そう、常にカバンに入れているサプリメントの中の1つでもあります。

そして、とくにこの時期、当院でもビタミンDを勧めることが多いのですが・・・
これはインフルエンザ予防としてのビタミンDの効能からです。

 

 

 

 

インフルエンザとビタミンDの話は、いくつか論文も発表されています。

私の読んだものの中では、ある研究でインフルエンザの流行地域を調べていると、その流行が日照時間と密接な関係にあることがわかったということでした。
インフルエンザが流行っている地域が、なんと日照時間の短い地域だったのです。
また大気汚染がひどい(紫外線が地表まで届かない)地域や雨が多い地域、そしてそこに住んでいる人が紫外線を避ける行動をよくとっていることもインフルエンザの流行と関係していたのです。

 

もうわかりますよね。
これビタミンD不足です。

ご存知のように、ビタミンDは紫外線によって皮膚のコレステロールから合成されます。
日照時間が短い地域、日に当たることが少ない地域は、このビタミンDが不足しやすい傾向にあったわけです。

 

では、なぜビタミンDが少なくなると、インフルエンザにかかりやすくなるのでしょう?

 

 

 

 

体内には、「AMP」と呼ばれる「抗バクテリアペプチド」が存在します。

ウィルスや細菌は、私たちの粘膜から侵入してきます。
もちろん、皮膚も菌には常に接していますが、皮膚はサランラップ10枚分ぐらいの厚い層があるので、なかなかウィルスや菌も侵入できません。その点、口や鼻、喉そして私たちの腸の中の粘膜は、2層ぐらいの薄い層です。
私たちは、この粘膜から身体に必要な栄養や酸素を吸収しているわけですが、それと同時にウィルスや細菌にも狙われやすい部分になっているわけです。

これこそが、私たちの免疫が腸に集中しているということの理由でもあります。

そして、この粘膜上で強固な防御壁を作って粘膜をコーティングしてくれるのが「AMP」という抗バクテリアペプチドです。
ビタミンDはなんと!この「AMP」を活性化してくれることがわかっています。

 

 

このことが、まさにビタミンDの体内濃度とインフルエンザの流行の関係性です。
もちろん、冬にインフルエンザが流行るのは、日照時間が短いからです。

 

 

 

 

毎年冬の時期になると、このビタミンDを患者さんにお勧めしていますが、使った方は一様に効果を実感していらっしゃいます。
みなさん、風邪の引き始めがすぐ良くなったとか、長引いていた風邪が治ったなど、評価は上々です!
私自身も、喉が痛かったり、風邪の初期症状が出て「まずいなぁ」と思っている時に、ビタミンDを多めに飲んで寝ると次の日にはほとんど治っています。

 

さすが、ビタミンDですね^^。

 

 

 

 

ビタミンDには、炎症を促進するサイトカインやインターフェロンγ、TNFα、IL12などを抑制してくれるような抗炎症作用もあります。

やはり免疫の調整機能しかり、私たちの免疫にはなくてはならない存在と言えるでしょう。

 

それもそうですよね。
日光の光を浴びるだけで皮膚から合成されるわけですから、人間にとって不足することが考えられないビタミン(それだけ必須のビタミン)なわけです。
しかし、実は現代では多くの人がこの不足するわけのない「ビタミンD」の欠乏症に陥っていると言えます。

 

 

 

次回はその話をしていきましょう。

 

みなさん、とにもかくにも、インフルエンザには是非「ビタミンD」を!
中にはインフルエンザワクチンよりビタミンDの方が予防効果があったという論文も。

副反応が多くて、悪いものいっぱいのワクチンを打つより、どんなにマシか。
(ワクチンのことについてはまた別の機会にお話します)

  

ではまた次回に^^。

 

 

 

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ビタミンDの話 【その3】|アレルギーや自己免疫疾患などの免疫異常はビタミンD不足!?

ウィルスと戦う免疫細胞|副腎疲労blog

 

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しかし、ここ数日本当に寒いですね^^。
1月前半を考えると、急激に寒くなりました。

そんな寒い日でも、私たち家族は海に行くのですが、海に入るとなぜか元気になります。
これは、いろいろなことが考えられます。

たとえば、海に豊富なマグネシウムを皮膚から吸収する、砂浜を裸足で歩くことで普段溜めている電磁波を放電するなどなど・・・。でもその中の一つに少なからず、紫外線を浴びることでビタミンDを普段より多く合成出来ることもあると思います。

 

 

また、少し風邪気味で海に入っても(なんだか普通に考えたら体調悪くなりそうですが)、少しぐらいの風邪でしたら悪化せずに逆に良くなっていることも多いんです。
いままでは、塩水によって鼻や喉が洗われて殺菌されるということなんだろうと考えていましたが、ビタミンDのこともあるのかもしれません。

今日も引き続き、ビタミンDの話です。

昨日のblogはこちら↓

 

 

 

⭐️ ビタミンDは、私たちの免疫機能にこんなにも関わっていた!?

 

海に行ってサーフィンをすると元気になる、そして風邪も逆に良くなる、なんて信じられないことをお話しましたが、これにはビタミンDの力が少なからず関わっていると私は思います!

 

というのも、1980年以降、ビタミンDの新たな機能(いままではカルシウムの吸収コントロールぐらいでした)が話題になっています。

 

 

 

それは、ずばり・・・

 

 

 

ビタミンDの免疫機能に携わる働き

細胞の正常な分化などの遺伝子発現に関わる機能

 

です!!!

 

 

 

新たに注目されているビタミンDの機能をご紹介しましょう^^。

 

 

 

⭐️ 細胞の正常な分化を誘導する

 

最近の研究で、全身の細胞に、活性型1,25(OH)ビタミンDのレセプターが存在することがわかり、身体中の細胞が個々にビタミンDの活性化を行なっていることが解明されました。

いままでは腎臓でのみ活性化されると思われていましたが、ビタミンDは、身体中の細胞で活性化されて、活性型の1,25(OH)ビタミンDに変換されます。そして、細胞の核にあるビタミンDレセプターに働きかけ、正常な細胞への分割を誘導します。
また、異常細胞の細胞死誘導など、多岐にわたる200以上の遺伝子発現に関与していることがわかりました。

もしビタミンDが不足すると、適切に細胞の分化誘導が行われないばかりか、ガンなどの病気も増加すると言えます。

 

 

⭐️ 免疫細胞の調整をする

 

ビタミンDは、免疫調整ホルモンのような存在で、とくにTreg(制御性T細胞)の誘導に深く関わっています。

免疫のシステムの中では、ウィルスや細胞内寄生菌に感染した細胞やがん細胞を撃退するリンパ球の「Th1(ヘルパーT1)細胞系」と抗原全般や白血球が貪食できない寄生虫などをそれに対応した抗体の産生によって撃退する「Th2(ヘルパーT2)細胞系」という2つの有名な系があります。

そして、比較的新しく発見されたのが、「Th17細胞系」と「Treg細胞系」です。
Th1とTh2が抗原に対しての特別な抗体を作ることで、免疫反応をするような細胞系なのですが、「Th17」は、抗体の産生よりも、炎症反応の現場で働く好中球を活発化させ、炎症を促進させます。
この「Th17」が適度に働くと、抗体による「獲得免疫」ではなく、好中球による「自然免疫」が活性化します。
こうすることで、好中球がカビや細菌、ガン細胞に対して抗体産生を待たずに、より素早く対処できます。

そして、もう一つのTreg細胞系。これはTh1とTh2の細胞系を抑制し、抗炎症作用を持つケミカルメディエーターを分泌するT細胞なんです。
アレルギーに対しても、Th2の特異的な抗体産生に対して、抗原抗体反応の主役であるIgEの産生を低下させると同時に、IgEと抗原が結合しないように、特別に抗体IgGとIgAの産生を促す働きをします。

 

Th17とTregは、どちらかが多すぎても、どちらかが少なすぎても問題になります。
これは炎症の関係とも似ていますね。ウィルスや細菌、異物を追い出すために炎症が起こるわけですが、これが長引けばアレルギーや炎症性疾患の元になりますが、全く炎症が起きなければこういった身体に害のあるものと戦うことが出来なかったり、がん細胞が排除されなかったりするわけです。

 

ビタミンDが、このTregを誘導することに関わっているとすると、ビタミンDが欠乏すると免疫バランスが崩れ、アレルギーや自己免疫疾患の原因になることが、なんとなくわかるかと思います。

 

 

⭐️ 血圧上昇ホルモン分泌の調整をする

 

血圧上昇の原因となる腎臓で作られるホルモン「レニン」の分泌上昇を抑制します。

 

※「サーファーに花粉症はいない」:斎藤糧三著 参照

 

 

 

 

こういった働きから、ビタミンDはビタミンというよりも、ホルモンのような働きを持つ物質で、免疫系全体をコントロールする「免疫調整ホルモン」と言っても良いでしょう。

 

私は、アレルギー性の疾患(アトピー含めて)や急性の炎症などをお持ちの方に、よくビタミンDをお勧めしています^^。

 

 

 

 

ビタミンDの欠乏は、リウマチや多発性硬化症、1型糖尿病などの自己免疫疾患、アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症などのアレルギー疾患が悪化する要因になります。

現代になってアレルギーが増えているのは、住宅環境の変化(風通しの良い木造の一軒家から、鉄筋の集合住宅へ)によってカビやハウスダストの影響が強くなったことや、大気汚染や食べ物に含まれる重金属、農薬、生活用品に含まれる化学物質の影響、衛生環境の整備や抗菌・除菌などのし過ぎ、遺伝子組み換え食品による身体への影響などなど・・・さまざまなことが考えられますが、「ビタミンD欠乏」も大きな要因の一つかもしれません。

 

 

 

それでは今日はここまでにしましょう。

 

ではまた次回に^^。

 

 

 

Thank you for reading to the end.

 

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ビタミンDの話 【その2】|ビタミンDによるカルシウムとマグネシウムの調節

ビタミンDを含んでいる食材の写真|副腎疲労blog

 

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昨日のblogで、寒くなると調子悪くなる方はビタミンD不足かも!?という話をしましたが、これは日照時間や日光に当たる時間が少なくなることと関係しています。

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というのも、ビタミンDはもちろん食事からも摂取出来ますが、大部分は皮膚のコレステロールから合成されています。皮膚に紫外線のB波(UVB)が当たると皮膚のコレステロールからビタミンDが合成されるのです。

 

 

 

少し詳しくお話すると・・・

私たちの身体では、コレステロールからビタミンDの原料であるデヒドロコレステロールが合成されて、皮膚に多く分布しています。そこに紫外線のB波(UVB)のエネルギーが加わると、デヒドロコレステロールが、ビタミンDの前駆体であるプレビタミンD3に変換されます。
その後、プレビタミンD3は熱反応によってビタミンD3に変化していくのです。

そして、この合成されたビタミンD3は、食事から摂ったビタミンDとともに、血液中を通って肝臓や腎臓でさらに変換されます。

肝臓ではビタミンDの大半を占める25(OH)ビタミンDに変換され、肝臓や脂肪に貯蓄されます。
こうやって貯蓄されたものは、必要なときに全身に供給されます。
25(OH)ビタミンDの血中半減期は2〜3週間で、成人男性に必要な1日当たりのビタミンDの量は3,000〜5,000IUと言われています。

そして、腎臓では、活性型ビタミンDである1,25(OH)ビタミンDに変換されて、この活性型ビタミンDが腸管でカルシウムの吸収を高めてくれています。
この1,25(OH)ビタミンDは、25(OH)ビタミンDに対して1000分の1ぐらいしか存在せず、このビタミンDの血中濃度は、血中のカルシウム濃度を維持するために厳密にコントロールされています。
1,25(OH)ビタミンDの核内受容体(ビタミンDレセプター)は、ほとんどの細胞に存在します。

必要に応じて腎臓以外の細胞や組織(大腸、前立腺、肺、乳腺、免疫細胞)でも25(OH)ビタミンDを1,25(OH)ビタミンDに変換することが出来ます。
もし、血中の25(OH)ビタミンD濃度が低過ぎると、細胞に25(OH)ビタミンDが行き届かず、1,25(OH)ビタミンDが不足してしまうことがわかっています。

こういったことから25(OH)ビタミンDの、体内での量や血中濃度は非常に重要です。

 

 

 

 

少し難しい話になりましたが・・・

これらのビタミンDは、前述したように食べ物から摂ることも出来るのですが、その量は少なく、多くは紫外線によって皮膚で合成されています。
その量はなんと!身体で使われるビタミンDの90〜100%を占めています!

 

 

 

⭐️ ビタミンDのカルシウムとマグネシウムの吸収調節機能

 

ビタミンDには、カルシウムの吸収を高める以外にマグネシウムの吸収調節する機能もあります。
私たちの身体でも最も大切なミネラルの吸収を調節しているビタミンと言えます。

 

ビタミンDが欠乏すると、カルシウムとマグネシウム不足が起こり、身体を支える骨の健康が損なわれることで、骨の変形や筋力低下、幼少期の骨の未発達の問題「くる病」や、骨が柔らかくなってしまう「骨軟化症」、そして骨が脆くなってしまう「骨粗鬆症」を引き起こします。

 

 

 

 

幼少期の「くる病」はビタミンD不足の典型的な病気ですが、1650年に工業化がいち早く進んでいたイギリスや北ヨーロッパでF・グリソンらによって初めて報告されました。そして、その後は北米でも「くる病」が見られるようになっていきます。
これは、明らかに工業化によって大気汚染が激しくなり、それによって日光が遮られ、地表にビタミンD合成に必要な紫外線B波(UVB)が到達しなかったことによるものです。

しかし、この日照不足や日に当たることが少なくなったことが原因であると気付いたのは1800年前半になります。
またちょうど同じ時期に「タラの肝油」が「くる病」の症状を改善させることもわかっていました。

 

 

 

そして、これらのことにビタミンDが関連しているとわかったのは、1900年代に入ってからです。
発見された当時は体内で合成できない必須なものとしてビタミンDと名付けられましたが、その後1921年にアメリカ・コロンビア大学のアルフレッド・F・ヘスとL・Fアンガーによって「くる病は日照不足によるビタミンD欠乏が原因で、その治療には日光浴が有効である」ことが証明されました。

 

 

 

こうやって代表的なビタミンD欠乏の病気「くる病」の原因と治療法が明確になることによって、ビタミンDの大切さは証明されたのですが、その後は、骨のこと以外でそこまで話題に上ることは少なくなりました。

 

しかし、海外では1980年以降、再びここ10年〜20年注目の的になっているんです!

これは「免疫の要」のような働きをする物質であることがわかったからでしょう。

 

 

 

うちの患者さんで小学生の女の子がいたのですが、その子は、昔から冬になるとすぐに風邪を引きやすく、毎年必ずインフルエンザにかかるというぐらい身体が弱いお子さんでした。
病気を持っている子どもとすれ違うだけでも、すぐにもらってしまうぐらい免疫の抵抗力が弱かったのです。

 

そこで私は、ビタミンDをしっかり摂ってもらうようにお勧めしました。

するとどうでしょう。

 

 

なんと、その冬はインフルエンザはもちろん、一切風邪もひかないと言うではないですか。
またその後もビタミンD摂取を継続してもらっていると、毎年冬になっても以前と同じように頻繁に風邪をひくようなことは全くなくなったそうです。

後日聞いてみると、幼少期は足の変形から「くる病」を心配されたことがあったということでした。

 

 

 

 

まさにビタミンD不足ですよね。

 

日光に当たれば合成されるビタミンなので、通常あまり不足することは考えにくいのですが、現代ではビタミンDが不足している方も非常に多くなってきています。
日照時間や日光に当たる時間の減少、大気汚染、極端な焼け止め対策、そして遺伝子の変異によるビタミンDレセプターの機能異常。

そんなことが関わっているんです。

 

 

 

つづきは次にしましょう。

 

ではまた次回に^^。

 

 

 

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Written by

小菅一憲

Bachelor of Applied Science
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国際基準のカイロプラクター
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私は・・・
原因のわからない不調に悩んでいる人を助けたい。
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また、お身体を見れば、その方の問題が筋肉骨格系から起こっているのか栄養のアンバランスから起こっているのかすぐにわかります。
私たちは、そういった不調で悩まれている方が本当に健康的で幸せな毎日が送れるように、健康のプロフェッショナルとして、質の高い治療を提供しています。

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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘルスケアです。

みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロプラクティックの中の一つの学問アプライドキネシオロジー (AK)では、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバランスをチェックし、それに対する治療を行うことができます。

アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼を担っています。

カイロプラティカは、日本では唯一の副腎疲労専門カイロプラクティックです。
また、患者さまのお身体に合わせた正しい栄養療法を行うことが出来る数少ないクリニックです。
アメリカやオーストラリアのAKのオフィスでは、サプリメントを使った栄養サポートは日常的に行われており、当院でもAKを使って身体の状態をチェックし、どの内臓器が弱っているか、どういった栄養素が必要であるかを判断することで、カイロプラクティック治療はもちろん、原因に沿った栄養指導を行っています。

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ビタミンDの話 【その1】|寒くなると体調悪くなる人はビタミンD不足!?

風邪を引いて具合悪そうにベッドに寝ている家族|副腎疲労blog

 

みなさん、こんにちは。

 

 

 

副腎疲労専門カイロプラクティック

「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。

そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。

 

 

 

沖縄から帰ってきました〜^^。

昨日の夜に羽田に到着。飛行機が1時間遅れたりもありましたが、無事帰宅。
小さい子どもがいるととたんに旅行が大変になるのですが、今回は宿をコンドミニアムにしたのと、何にも予定を入れなかったのがとても良かった。

久々に家族でゆっくりとした時間を過ごせました。

 

 

 

こっちに着いて外に出たら、あまりの寒さにびっくり。
いやー風が冷たかったですね。

沖縄では上着も羽織らず、トレーナーやロンT1枚といった感じだったのですが、こっちはもう手がかじかむ寒さ。大雪も降るわけです。

 

 

この寒暖差で思い出しましたが、以前うちにいらしていた患者さんで、東京にいると体調が悪くて沖縄に戻ると嘘のように体調が良くなるという方がいました。
もちろん、人間の身体は温かい方が、血流も良くなり、代謝も上がります。内臓の働きも良いでしょう。

ただ、それだけなのでしょうか?

 

 

私は、ここにもう一つの大きな要素があると思っています。

 

 

 

⭐️ ビタミンD不足の人は、寒くなると体調が悪くなる!?

 

そう。

そのもう一つの要素が「ビタミンD」です。

 

 

 

ビタミンDというとみなさん何を想像しますか?
あまり馴染みのないビタミンかもしれません。
知っている人は、「あ、骨の?」という方もいると思います。
そうです。カルシウムの吸収を高めてくれるあれです。
骨粗鬆症の人にお薬で出されますね。

 

 

いままでは、一般的に「カルシウムの吸収を高める!」ということしか知られていませんでした。

しかし、実はこのビタミン。
海外の栄養学会ではここ数年何かと話題なんです。

 

 

 

 

たとえば・・・

 

免疫を調整してくれる

ステロイドホルモンのように働き、炎症を強力に抑えてくれる

粘膜でウィルスの侵入を防御してくれる

 

 

 

 

このような私たちの免疫にとって、とても大事な働きを持っていることがわかってきました。

ビタミンD濃度が高いと、インフルエンザにかかりづらくなるというのもここ10年ぐらいでわかってきたことです。

 

 

 

 

私自身、ビタミンDには本当にお世話になっています。

喉が痛かったり、風邪の予兆がある時には、ビタミンDを大量に摂ります。
これ本当に効果大なんです。
次の日にはほぼ治っていますから。

また当院では、アトピーや花粉症などのアレルギー症状に出すことの多いサプリメントの一つです。
継続して摂ってもらうとビタミンDの免疫調整作用によってアレルギーの症状が治まってきます。
また、ビタミンDが持っている強力な抗炎症作用もとても助けになります。

 

 

 

 

そうそう。
副腎疲労の方で、その原因を調べて行く時に「遺伝子検査」を行うことがあるんですが、その中で遺伝子の変異(SNPs)があり、ビタミンDのレセプター「VDR」の働きが悪い人がいます。

こういう方は、ビタミンDの濃度が低いので、もともと免疫が弱かったり、骨の問題を持ちやすかったり、アレルギーになりやすかったりというのがあります。また種々の神経障害や血糖の問題も持ちやすいと言われています。

寒くなってきて日照時間が少なくなってきたり、外に出て日光に当たる時間が少なくなってきたりする時期には、とくにビタミンD不足が深刻になるので、こういう方は寒くなってくると体調を崩しやすかったり、アレルギー症状が出てきたりというのがあるんです。

 

 

これは、ビタミンDが紫外線によって皮膚のコレステロールから合成されるからなんですが、もともとビタミンDを使える量が少ない方の場合、冬の時期はとくに不足しやすくなります。

 

 

寒くなってくると調子悪くなる方。

インフルエンザや風邪にかかりやすい方。

 

 

もしかしたら、ビタミンD不足かもしれません。

 

 

 

 

ビタミンDのお話は、面白いです。
副腎疲労の方にとっても、不足していることが多いビタミンの一つでもあるので、数回に渡ってビタミンDについてお話していきましょう。

 

 

 

それでは、今日はここまで^^。

 

次回をお楽しみに^^。

 

 

 

Thank you for reading to the end.

 

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