小麦グルテン過敏症|カイロプラティカ麻布十番

小麦グルテン過敏症

今日は、グルテン過敏症(もしくはグルテン不耐症と言います)のお話です。

小麦に含まれているタンパク質「グルテン」。グルテン過敏症(グルテン不耐症)とは、このグルテンの中
に含まれるグリアジンという主要成分に過敏に反応して身体に症状が現れるものですが、最近の日本人には
とくに増えてきている疾患でもあります。
その原因は、日本で20年くらい前からラーメン屋やパスタのお店が増えたり、小麦を使ったお菓子が増え
たことで小麦の摂取が増えたことや、食生活の変化によって身体の栄養状態が悪くなり、アレルギーなどが
増えてきたことにあると思います。
昔の日本人にとって小麦はそんなに多く摂るものではなかったので、グルテンへの感受性はさほど高くなかったといいます。ところが、最近ではグルテンによる問題がとても増えているのです。

 

さて、ではこのグルテン過敏症の人は身体にどんな症状が出るのでしょう?

 

膨満感
逆流性食道炎
腹痛
腹部痙攣
下痢
便秘
貧血
関節炎
低血糖
口内炎
じんましん
抜け毛
不妊症
吐き気
手足のしびれ・うずき
乳糖不耐症
歯槽膿漏
悪臭便
悪臭ガス
疲労
お腹のゴロゴロ
ADHD
自閉症
骨粗鬆症
ビタミン・ミネラル欠乏
原因不明の体重減少
シェーグレン症候群
帯状疱疹
糖尿病
・・・

 

と、まあたくさんの症状があります。
これらほとんどが、身体がグリアジンというタンパク質に過敏に反応して、腸にガスが溜まること(4割)、腸での炎症(6割)が原因になっているといわれます。
ちなみに最初の方にあげられていた「逆流性食道炎(こちらのblog参照)」に関して言うと、グルテン過敏・不耐症の人の9割が逆流性食道炎を合併するとも言われています。

 

 

症状の出方なのですが、グルテンアレルギーは、基本的に口の中に入れた瞬間に起こりますが、グルテン
不耐症の場合は、もう少し後で起こります。
胃の中で反応を起こす人が4割、腸まで到達したときに反応する人が5割います。IgGなどの遅延型の場合は、腸に到達した後に出てくるので、72時間後に問題が起こることもあります。
グルテン過敏症では、グルテンによって腸が炎症を起こすのですが、炎症時は小腸の内側の壁が腫れてきます。
これこそが腹部膨満感の原因になっていると言えますね。またこういった過敏症では、小腸の絨毛が損傷してしまいます。十二指腸から小腸の辺りは、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、マンガン、ビタミンB群、ビタミンCなどの大事な栄養を吸収する場所でもあるので、もしグルテンによって腸が炎症を起こしていたらこれらの吸収障害が起こることも想像できますよね。
これは大変なことです。
なので、健康のためといってサプリメントをいくら摂っていても、その背景に小腸における吸収障害が起こっていたら元も子もないというわけです。

 

ちなみに腸の絨毛が委縮して、吸収障害が起きると糖の吸収もできなくなります。そうなると糖が小腸を素通りして、空腸、回腸を通り大腸まで行ってしまいます。大抵この場合、小腸での通過時間が早くなり糖や炭水化物がそのまま大腸に向かいます。大腸ではバクテリアによって糖が分解されるため、異常発酵がおきてガスが発生するというわけ。
これもグルテン過敏症にみられる腹上部の膨満感につながります。
グルテン過敏症では、これらの過程から小腸での細菌類(乳酸菌を含むカンジダなどの真菌全て)が過剰増殖することが言われているのですね^^。

またみなさんも気づいたかもしれませんが、糖が吸収しずらくなるということは、低血糖症にもなりやすいということです。
それもそう、低血糖症の人の3割がグルテン不耐症を持っていると言われる所以です。

 

こんなに様々な問題を起こしやすい小麦のグルテン。
今日はみなさんにもグルテンが起こす問題を知ってもらって、自分の症状や家族、知人の症状がグルテンに
よって起きている可能性もあることを頭の隅にでも入れておいてもらえたら幸いです^^。

 

詳しい話や検査方法が聞いてみたい方は、メールでも直接スタッフにでも気軽に聞いてくださいね^^。
ではでは。

 

 

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