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唐辛子の意外な効果

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カプサイシン

本日は唐辛子の成分「カプサイシン」についてお話したいと思います。

 

2010年にイタリアの研究チームが、International Journal of Clinical Practice誌に載せた報告で、0.1mlという非常に少ない量のカプサイシンを配合したクリームを、頭痛が発生してからすぐに頭のコメカミに塗ることで、その後30分以内に痛みがどのように変化するかを検証した研究を行ったようです。

結果は被験者23人(女性20人男性3人)のうち、カプサイシンクリームを塗った後30分以内に、痛みの程度が半分ほどまで低減した被験者は17人(女性15人男性2人)で、従来から言われているように、カプサイシンの持つナチュラルな鎮痛作用が高いことが証明されたことと同時に、頭痛発作が起きてから速やかにコメカミに塗ることで効果が高くなることがわかったということです。

 

「カプサイシン」には痛みを抑える鎮痛作用があることは多くの報告があり、日本でも古くからトウガラシ、タカの爪を使った鎮痛効果についての報告や商品がいくつかあります。

カプサイシンには、サブスタンスP(痛みの情報を伝える神経伝達物質)の働きを抑制する作用があることがわかっています。

 

欧米や日本でもカプサイシンを配合したクリームやローションがあるようで、それを頭部や額に塗るようです。
似ているものでは「ペパーミントオイル」があります。

ただ、カプサイシンはみなさんご存知のトウガラシの成分。肌が敏感な部分を触ると大変なことになるかもしれないので、肌が弱い方やアレルギーの方は注意してくださいね。

そう考えると、ペパーミントオイルの方が使い勝手がいいかもしれませんね。

 

 

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サテライト

快適クッション「サテライト」

長時間イスに座っていて、お尻や腰、背中など痛くなることはありませんか?

 

それは長時間イスに座っているとお尻や腰に上半身の体重が集中してしまい骨盤を無理な状態にしてしまうことで、お尻だけでなく腰や背中にも負担がかかってしまうからなのです。

サテライトは座面にかかる上半身の体重を均等に分散させて受け止めるので、特定の部位が痛くなることがなくなるのです。また骨盤の角度を理想的な位置に調整し、安定させるので背骨が自然なS字カーブた保てるので腰への負担も軽減されます。

 

先日お話ししたバックハガーと一緒に使うとさらに効果的です!
院長も愛用^^。
気になる方はスタッフに聞いて下さいね。

 

 

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牛乳とガンの関係 〜ホルモンカクテル〜

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牛乳とガンの関係

2008年4月、厚生労働省の研究班によって牛乳やヨーグルトなどの乳製品の摂取量が多い人ほど前立腺がんの発症率が高くなるという、なんとも衝撃的な調査結果が発表されました。

また海外では、前立腺がんのほかにも、乳がんや卵巣がんなど、性ホルモンが関連したガンと乳製品との関連性が多くの研究によって指摘されています。
海外の膨大なデータとハーバード大学の2つの大規模な研究では、牛乳を日頃飲んでいる男性は前立腺がんのリスクが有意に高いことを示しています。

 

ではなぜ、牛乳がガンの発症につながるのでしょう。

 

その原因には、牛乳中の「さまざまなホルモン」が関係しています。

哺乳類の子どもは、生まれてから離乳するまでの短期間、母親のミルクだけを飲んで育ちます。ウシの子は母ウシのミルク(牛乳)を飲み、人間の子は母親のミルク(母乳)を飲むのです。牛乳も母乳も、たんぱく質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルという栄養素を含む単なる白い液体だけではなく、生まれたばかりの子どもの成長を促す成長因子やホルモンを含む強力な生化学的液体なのです。
牛乳はもともと、子牛が成長するためのものです。子牛は1日1kgも体重が増えるほどに成長が早く、人間の赤ちゃんとは比べものにならないほど猛烈なスピードで大きくなっていきます。
その急激な成長に必要な因子となる多種多様な生理活性物質が、牛乳には極めて高濃度で含まれているのです。
しかも、アメリカなどでは牛乳の生産効率アップを目的に、人工的な成長ホルモンを乳牛に投与しているため、結果として牛乳中のホルモン類の濃度はさらに高まっています。

ちなみに、日本はアメリカから大量の乳製品を輸入し、加工食品などに用いています。

さてでは、子牛の急成長に必要な、「ホルモン濃縮液」を人間が飲むとどうなるでしょう?

 

実はその「ホルモン濃縮液」を人間が飲むと、それによって、身体のさまざまな部位の「成長」が極度に促進されるのです。
その影響は特に、前立腺や乳房などの性ホルモンの関わりの強い組織にでやすく、そこで生じてしまったガン細胞の増殖をどんどん後押ししてしまっているといわれているのです。

 

 

乳製品をやめて乳ガンを克服

イギリスのジェイン・プラント教授は、著書の「乳がんと牛乳」で自己の体験や乳がんの原因、乳がん予防の食事など詳しく述べています。

プラント教授は、1987年に42歳で乳がんになり、乳房切除、その後4回の乳がん再発を経験し、放射線治療、抗がん剤治療を受けました。彼女は、乳がんで死なないために、科学者としての経験・知識を総動員して、なぜ自分が乳がんになったかを省察しました。
その結果、乳がんは乳製品によって起こるという結論に達したそうです。

プラント教授が、乳がんの再発を避けるために「乳・乳製品を完全に避ける」という食事を実践したのは1993年で、鎖骨上リンパ節に転移した乳がん治療のために、抗がん剤を投与さえているときでした。抗がん剤がまったく効いていないという状況の中、乳製品をまったく避けることで乳がんが次第に小さくなり、消失したのです。
その後現在にいたるまで10数年完全に乳がんフリーで活躍しています。

おどろきですよね。

 

プラント教授が、このことに気づくきっかけになったのは、「中華人民共和国におけるガン死亡率図譜」見ていて、中国全域を通じて乳がんが驚くほど少ないということを発見した時からでした。中国全体の乳がん死亡率は1万人にたった1人だったのです。この死亡率は多くの西欧諸国における10人に1人という数字にくらべてきわめて低いものでした。
それから、プラント教授は「中国人は乳製品を食べない!」ということに気がついたのです。中国人は「ミルクは子供が飲むものだ」と一切乳製品を口にしないようなのです。

 

 

乳がんと前立腺がんの発生率は西洋と東洋で大きく異なります。どうしてこんなに違うのでしょう。それは遺伝の違いによるものではありません。移民研究によれば、中国人や日本人が西洋に移住すると、1~2世代のうちに乳がんや前立腺がんの発生率と死亡率が西洋人と変わらなくなってしまうそうです。

中国での乳がんは、俗に「富貴婦病=金持ち女の病気」と呼ばれているそうです。これは、開放経済前の中国では、金持ちだけが「香港食」を手に入れることができたからです。そのころの中国人は、アイスクリームやチョコレート、スパゲッティ、フェタチーズ(山羊や羊のチーズ)まで西洋風の食品をすべて「香港食」と呼んでいました。というのも、これらの食品は当時イギリスの植民地であった香港でしか手に入らなかったからです。

この西洋風の食品を摂っている人が乳がんになっていたということなのですね。

 

疫学研究でも、乳がんと乳製品の関係は20年以上も前から報告されていたようです。
1970年には、脂肪の摂取量が多くても乳製品の摂取量が少ない地域では乳がんの死亡が少ないという研究が報告されており、乳・乳製品が多くなると、女性の乳がんリスクが高くなるという研究もあります。
日本でも脂肪摂取量が少ないのに、乳・乳製品の摂取量が多くなるにしたがって乳がんの発生率が高くなっているのです。

 

日本とアメリカで乳がんの罹患率をくらべてみると、アメリカ人女性が日本人女性にくらべて圧倒的に乳がんになりやすいのがわかります。
これはプラント教授が述べているように、食生活の違いなのです。アメリカにあって、日本になかったものは牛乳・乳製品です。もちろん日本人も牛乳・乳製品を摂りますが、一般の日本人が牛乳を飲むようになったのは敗戦後にすぎません。
国連食糧農業機関(FAO)のデータでは、1961年~1997年の乳製品の平均1日あたりの消費量は日本が141g、アメリカが673gで、アメリカの消費量は日本の約4.8倍になっています。

しかし、昨今の日本では乳がんが急激に増えています。
1965年に1966人であった乳がん死亡は、2005年には1万721人になり、現在では毎年、1万人以上の女性が乳がんで死亡する時代になっています。

 

なぜなのでしょう。
もうみなさんもおわかりかと思いますが、食生活が変わったからなのです。
日本人が味噌、醤油、鰹節、昆布などの風味の和食から、バターやクリームの香りのする洋食に接する機会が多くなったからなのです。要は、牛乳・バター・クリーム・ヨーグルトなどの乳製品を口にするようなったからともいえます。

プラント教授は、40代のキャリア女性に乳がんが多い理由を、調理に費やす時間をけずって仕事に全力投入するためと述べています。というのは、低脂肪牛乳、カッテージ・チーズ、ヨーグルト、ハンバーグ(乳牛の肉)などを多用するというのです。
日本の場合でも、社会で活躍する女性は、朝食をパン(食パンは、小麦粉とイースト以外にバターと牛乳を含んでいる)とバターあるいはヨーグルト、コーヒー・紅茶ですませ、間食にアイスクリームやケーキなどの甘い、バターの香りのするものを食べるなど、乳製品を摂らない日はないのでないでしょうか。
(Jane Plant Your Life In Your Hands 引用)

 

みなさんの中にも思い当たる人はいるでしょう。

たしかにヘビースモーカーのすべてが肺がんになるわけではないのと同じ理由で、牛乳・乳製品を好んで口にする人がすべて乳がんになるわけではありません。しかし、集団レベルでみれば、明らかに牛乳・乳製品を多飲・多食する国々に乳がんが多いのです。

 

 

牛乳はホルモンカクテル

乳房の大きさ、重さ、感じやすさ、さらにはその健康状態は、血液中を流れている微量の生理化学物質「ホルモン」の影響を受けています。
思春期には、成長ホルモンがインスリン様成長因子1(IGF-1)の分泌を促し、その刺激によって乳房が大きくなります。また妊娠すると胎盤からもホルモンが分泌され、出産後の乳児の保育に備えて乳腺が発達します。
科学的な情報メッセンジャーであるホルモンには、哺乳動物のあいだで共通点が多いといいます。ホルモンは、循環血液中に存在して身体のいろいろな部位に情報を伝達します。したがって、ホルモンのごくわずかな濃度変化によって、身体は非常に大きく影響を受けるのです。

 

みなさん御存じのように出産すると、母乳が分泌されます。母乳はビタミン・ミネラルなどの栄養素をたくさん含む健康的な飲み物という以外に、新生児の特定の部位に働いてその部分の成長と発達を促すために、たくさんのホルモンやホルモン様物質を高濃度に含んでいる液体「ホルモンカクテル」なのです。
実際、母乳を飲むことによって新生児の細胞分裂が促進されるのです。
このため、古来、母乳は「白い血液」とも呼ばれてきました。

 

母乳に含まれているものをあげると・・・
プロラクチン、オキシトシン、副腎と卵巣のステロイドホルモン、性腺刺激ホルモン放出ホルモン、成長ホルモン放出因子、インスリン、ソマトスタチン、リラキシン、カルシトニン、ニューロテンシン、プロスタグランジン、甲状腺刺激ホルモン、甲状腺ホルモン、エリスロポイエチン、ボンベシンなど・・・
本当に多数のホルモンが含まれています。
さらには、上皮増殖因子、インスリン様成長因子1(IGF-1)、神経発育因子などの成長因子も含んでおり、乳児の免疫機能に関与するような40種類以上もの酵素もあります。

すごい数ですよね。
つまり、母乳には、それが人間のもの(母乳)であれウシのもの(牛乳)であれ、親から新生児に伝えるべき数百種類の化学物質が含まれているのです。

 

そしてこの中でも特に「乳がん」に関わっているのが、インスリン様成長因子(IGF-1)です。

インスリン様成長因子(IGF-1)とはインスリンと同じような働きをもつ成長因子という意味で、インスリンとIGF-1は、ともに細胞を大きくする作用があります。
インスリンの主な作用は、血液中に余分にある栄養分を細胞内に蓄えるという単純なものですが、IGF-1は細胞の分裂と増殖を起こし、その作用は細胞の分裂増殖が盛んな時(乳児期や思春期。成人ではがんの増殖)に発揮されるという特徴があります。

 

ウシ成長ホルモン(BGH)とヒト成長ホルモン(HGH)は構造が違うのですが、インスリン様成長因子(IGF-1)は、ウシでもヒトでも同じです。
問題となるのは、ミルク中のIGF-1濃度が、母乳より牛乳の方が断然高いということです。
さらに牛乳の生産をあげるために用いられる組み換えウシ成長ホルモン(rBGH)を与えられた乳牛の出すミルク中のIGF-1は普通の牛乳より2~5倍も高く、その乳牛の肉のIGF-1は普通の乳牛の肉の2倍ほど高くなってしまうといいます。
IGF-1は、牛乳を63度で30分加熱するという滅菌方法では壊れません。
また牛乳にはたんぱく質としてカゼインが含まれているために、牛乳のIGF-1はヒトの消化管内で分解されないともいわれています。

思春期になって女の子の乳房が膨らむのは、IGF-1の細胞分裂促進作用が働いているからです。
ということ、IGF-1が高くなっている牛乳・乳製品・乳牛肉が、乳がん細胞の分裂を促し、乳がんの成長を促すのではないかという疑問が湧いてきませんか?

 

1998年にスーザン・ハンキンスン博士に率いられたアメリカとカナダの研究チームは、更年期前の女性を調べて、血中のIGF-1濃度がもっとも高い女性はもっとも低い女性にくらべて乳がんになるリスクが3倍高いという結果を発表しています。
またマギル大学とハーバード大学の研究者は、血液中のIGF-1濃度が前立腺がんの発生とも関係が深いという研究結果を発表しています。この報告によると、IGF-1濃度がもっとも高い男性は、もっとも低い男性にくらべて前立腺がんのリスクが4.6倍でした。それまでは、前立腺がんの要因としてテストステロンなどの男性ホルモンが注目されていましたが、今ではIGF-1がより重要なリスク要因として脚光をあびているのです。
そのほか1996年にはイリノイ大学のエプスタイン博士が、組み換えウシ成長ホルモン(rBGH)を注射した乳牛から搾った牛乳を飲むと、血液中のIGF-1が増えて乳がんと大腸がんの発生が増えるという研究発表を報告しています。EUでは1995年にこの組み換えウシ成長ホルモン(rBGH)を圏内の牛乳生産に用いることを禁止しています。

 

IGF-1は、新生児や乳児の成長に欠かせない生理活性物質です。
しかし、本来必要としない大人がこの物質を体内にとりこむようになって、いろいろな問題が現れ始めたとも言えます.
乳がんと前立腺がんの発生にもっとも大きな影響を与えるのはIGF-1と言われていますが、子牛の急速な成長を支える牛乳には、その他にも大量の成長因子とホルモンが含まれています。エストロゲンもその一つでしょう。
このような強力な液体を成人が飲むと、体内に潜んでいるガン細胞の分裂・増殖を刺激してガンの成長を促し、乳がんの治療を受けた人にもガンの再発をもたらすことになってしまうかもしれないのです。

 

 

少し長くなりましたが、いかがでしたか?
牛乳は注意しないと問題を起こす可能性が高い食材だということ、またこれからさらなる研究で様々なことがわかってくると良いですね^^。

 

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糖代謝を促進する補酵素「α-リポ酸」

α-リポ酸(Alpha-Lipoic Acid:ALA)

今日は、先日患者さんからリクエストがあったので、「α-リポ酸(ALA)」について少し話してみようと思います。

α-リポ酸(ALA)は、人間の体内にも存在する、ビタミンに似た働きをする物質の1つです。
別名をチオクト酸とも呼びます。
α-リポ酸は2つの硫黄イオンを持った物質で、人間の体内では酵素を補う働きを持った機能性成分で、もともと病院やクリニックで解毒や肝障害を改善する医薬品としてのみ用いられてきましたが、2004年の食薬区分の改正によって食品として認可され、サプリメントにも使用出来るようになりました。

 

 

α-リポ酸は糖代謝を促進してくれる強い味方

α-リポ酸の体内での働きは、糖の分解を助けたり、エネルギーを酸性する際の補酵素的な役割を担ったり、強力な抗酸化作用を持つことでも知られています。

糖質、炭水化物、脂肪酸、タンパク質、アミノ酸の代謝
解毒作用
コレステロール抑制
強力な抗酸化作用
エネルギー酸性

この中でも特に注目したいのが、糖の代謝作用です。
この作用はみなさんもご存知の膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンに匹敵する程とも言われています。
5年前にアメリカで行われた研究では、α-リポ酸が糖代謝を促進するとともに、インスリンに対する感受性をも向上させる作用があり、結果として血糖値を下げる効果があることを発表しています。

またすごいのは糖化を抑制する効果もあるということです。
糖化とは、糖がたんぱく質(アミノ酸)と反応(メイラード反応)して起こるものですが、これが体内で起こることによって、細胞に様々な影響をもたらすことになります。たとえば糖尿病における手足のシビレや眼底出血等も糖化のなれの果てと言えるでしょう。血糖が高いと余った糖分が身体のタンパク質と糖化反応を起こします。それが皮膚で起これば、皮膚のシワや弾力の低下につながり、血管が糖化によって濁ってくれば、白内障なども起こりえるわけです。
末梢神経が働かなくなったり、細胞壁がダメになったり、血管が詰まったり、歯槽膿漏、朝勃起しなくなる、白内障、皮膚のシワ、弾力の低下・・・などがこの糖化によって作られているものだとすれば、いかに体内で糖化を促進させないようにするかが、生活習慣病や老化の予防につながるということが理解できるのではないでしょうか?

α-リポ酸によってインスリンの感受性が向上して、糖分の代謝が高くなれば、余計な糖化反応も起きず、糖化産物であるAGEsも抑制してくれます。
こういったことから血糖の高い人には有効な機能成分として有名なわけですね^^。

 

またこのことは脂肪の蓄積もコントロールしてくれる可能性があることにもつながります。
α-リポ酸がインスリンの感受性を高める作用があるので、少ないインスリンでも血液中を流れる糖分の細胞への取り込みを促進してくれます。これは血糖値が高い人だけではなく、肥満の人に対しても有効で、肥満を予防改善してくれる作用が報告されています。ある発表では、α-リポ酸は脳内に存在する食欲のコントロールに関わるホルモンに作用して食欲を抑えてくれるとまで言われています。
こうなると、肥満気味の人や血糖値が高い人には強い味方ですね。

 

 

強力な抗酸化作用

α-リポ酸には、老化や病気の原因となる細胞の酸化障害を防ぐ効果があり、ダイエットやアンチエイジングの助けになるとされ、根強い人気があります。
また数ある抗酸化物質の中でも特に重要とされ、実は抗酸化作用では有名なビタミンCやビタミンEなどを上回る程の抗酸化作用があるだけでなく、ビタミンCやビタミンEが酸化してしまうのを防いでくれます。α-リポ酸は同じネットワーク系抗酸化物質であるビタミンC、ビタミンE、グルタチオン、コエンザイムQ10などと作用し合うことでより威力を発するのですね。

このネットワークにおけるα−リポ酸の特徴は主に4つあります。
1つには水だけでなく、脂質にも馴染む物質で細胞膜脂肪質でバリアされた細胞の内外に分布出来る唯一の抗酸化物質なのです。ビタミンCやビタミンEを初めとする抗酸化物質は、水溶性か脂溶性にわかれてしまうので、どちらの性質も持っているα-リポ酸はとても便利な物質なのです。
2つには、他の抗酸化物質が酸化した場合にもそれらを再生させる能力があるということです。これは先程も少し触れましたね。
3つには、α-リポ酸自身が酸化した場合にも自己再生能力があることです。
最後の4つには、最強の抗酸化物質と言われる「グルタチオン」を増加してくれる働きがあるということです。

こう考えるとα-リポ酸が抗酸化ネットワークの中で効率良く機能してくれれば、身体の酸化を強力に防いでくれることがわかりますね^^。

 

 

α-リポ酸の2つのタイプ

α-リポ酸には左右対称で、RとSというタイプがあります。
Sタイプだと体内でビタミンB6とマグネシウムを使って変換する手間があるので、R-ALAがオススメです。
またインスリン抵抗性を改善する能力はR-ALAの方が強いとされています。

食べ物では、α-リポ酸を含むものとして「ブロッコリー」があります。
ブロッコリーは、本当に栄養豊富で生活習慣病予防の強い味方になってくれる野菜ですね!
ただ、α-リポ酸を摂るのなら、ブロッコリーを熱しないでください。α-リポ酸は熱に本当に弱くて、熱するとなくなってしまうのです。
日本人はブロッコリーを生で食べるのには慣れていませんが、α-リポ酸を意識するなら、生かジュースで摂ることが良いでしょう。

他には、ほうれん草や、お米の胚芽、牛の臓器類に含まれていますが、ブロッコリーも含めてα-リポ酸は食品に含まれる量が少ないため、ある程度の効果を期待するのであればサプリメントを利用するのが合理的です^^。
体内でもわずかに合成されますが、中高年だとさらに合成量が減るので、必然的に不足しやすくなっています。
α-リポ酸については食事と同時に摂取すると吸収率が低下するので、食事の30分前に摂ることをオススメします。

うちのクリニックでも血糖値の高い方や、肥満傾向がある方、その他インスリン抵抗性を持った方の血糖コントロールの改善でよく使用しているサプリメントでもあります。
他にエネルギー生産能力が低下しているような方にも使ってもらう場合もあります。

 

いかがでしたか?
たまにはこういう風にある栄養素について深く掘り下げてみるのも良いですね!
また書きますね^^。
では。

 

 

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牛乳アレルギー 〜腸管壁浸漏症候群LGS〜

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牛乳のタンパク質によるアレルギー

今回は、牛乳のタンパク質が起こす問題について。
知らない方も多いかもしれませんが、牛乳に含まれるカゼインというタンパク質はアレルギーなどの問題を起こしやすいタンパク質と言えます。
牛乳のたんぱく質は、アレルギーの原因になったり、消化しにくいタンパク質のため胃腸の状態を悪化させ、鉄欠乏性貧血を起こしたり、神経系統の働きに支障をきたす可能性があるのですね。
今日はそんなお話を。

 

牛乳のタンパク質は、ホエイ(乳清)とカーズの2種類があります。カーズはカゼインという物質に変化しますが、これは人体にとっては不健康となる物質です。ちなみにホエイタンパクには種々のビタミン、ミネラル、カルシウムに豊富なタンパク質を含んでおり、タンパク質を原料としたチーズは健康的な食べ物にもなり得ます。高いリコッタチーズなどはホエイタンパクを多く含んでいますね。(ただ、ホエイでも問題を起こす人はいます)。

「カゼイン」というタンパク質は牛乳のタンパク質の80%を占めています。母乳にもカゼインが含まれますが、これは赤ちゃんの胃腸でも消化しやすいものです。しかし、牛乳の「カゼイン」は、胃を4つ持っている子牛だからこそ消化が可能なのです。
とくに人間の子供にとっては消化・分解が困難なたんぱく質なのですね。

牛乳の中の80%のカゼインはそのうち40%が「αカゼイン」、残り40%が「βカゼイン」です。一方人間の母乳のカゼインはほとんどが「βカゼイン」です。生まれた赤ちゃんには牛乳に含まれるαカゼインを分解するレンニンという酵素がなく、赤ちゃんに牛乳を与えると下痢をしてしまいます。

 

「レンニン」はチーズを作る時に使う固形ラードのようなもので、人間にはレンニンという酵素は作ることが出来ません。その代わりを胃酸が補うことになるのですが、カゼインはとても固いたんぱく成分なので、胃酸でもなかなか分解しづらいのです。
胃の中でたんぱく質分解をするペクチンがちゃんと分泌できるようになる2、3才までは、
牛乳は、絶対に与えるべきではなく、その後もできれば避けたい食品です。それは成人でも牛乳のたんぱく質によって問題を起こす場合があるからなのです。

 

 

腸管壁浸漏症候群 Leaky Gut Syndrome

牛乳のたんぱく質「カゼイン」は特に、「腸管壁浸漏性症候群 Leaky Gut Syndrome」を起こしやすいものでもあります。
この腸管壁浸漏性症候群、LGSとは、小腸の外敵から守る薄い膜「膜バリア」が、汚染された食べ物、抗生物質、有毒な金属やウィルス、真菌(カンジダ、イースト)などに攻撃されて、傷つき破れてしまう状態です。

LGSが起きると、身体に必要な栄養素の吸収がうまくいかなくなります。ひどくなると栄養吸収障害による栄養失調や欠乏症を招いてしまうのです。
また、破けた穴から消化しきれなかった大きな分子の食べ物や有害な物質が身体の中に漏れだしてしまうために病気の引き金にもなります。
そもそも人間は、食べたものを吸収するために、よく噛んで、消化酵素にからませながら、胃と腸でこまかく分解します。小腸の膜バリアの細かい網目を通れるだけの栄養素だけが、身体に吸収されてエネルギーになるのです。

この膜バリアに炎症を起こしたり、破けた状態を作ってしまうものに、実は「牛乳・乳製品」のたんぱく質である「カゼイン」があげられます。

 

通常膜バリアは2~5日で再生しますが、攻撃がやまないと破けたままの状態になり、栄養吸収障害がつづき、アトピー(食物アレルギー)、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、ゼンソク、自閉症、腹痛、夜尿症、便秘、下痢、慢性疲労、原因不明の発熱、消化不良、不眠症などが引き起こされます。

怖いですよね。

 

 

まださらなる問題があります。
カゼインは腸でタンパク分子「ペプチド」に分解されますが、このとき「モルフィン」と呼ばれる物質になります。これは本来、血液の中には存在していけない有害な物質なのですが、LGSになっている場合は、腸バリアが壊れており、その隙間からモルフィンが身体に吸収されてしまいます。
モルフィンは体内に入ると、モルヒネと似た作用を持つことがわかっています。脳の膜を通して脳の中に入り、特に子供の脳には悪い影響を与えます。

フロリダ大学の報告によると、自閉症患者や統合失調症(精神分裂病)患者の95%に「ペプチド尿症」(ペプチドが尿に排泄される)が見られると言われています。ふつうペプチドは尿に出ませんが、腸膜が破けて、モルフィンが血液に入り、これを腎臓がろ過できないと、尿に出てくるようです。実際牛乳を断つことで、患者さんの症状が改善されています。

 

前回は牛乳に含まれる糖質による害をお伝えしましたが、今回はタンパク質「カゼイン」についてのお話をしました。みなさんいかがでしたか?
また次回をお楽しみに〜。

 

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京都

秋の紅葉と言えば「京都」

先日京都に詳しい患者さんとお話していて、とても京都に行きたくなりました。
そして今月初め、いつものように本屋さんで院内に置く雑誌を物色しているとやはりこの季節だからでしょうか、
京都の特集が多いんです^^。

早速手にとって、良さそうな本を2冊買ってきましたよ。
修学旅行以来行っていないので、京都が本当に魅力的な街であることやたくさんの見所があることに驚きました。

 

日本も良いところが本当にたくさんあります。
まずは、京都。秋に行けたら行く・・行きたい・・・^^。

 

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ありがとうございます!

オープンしてからあっという間に1年が経ちました。本当に皆様に支えられ、ここまでくることができました。

まさかこんなに素敵なお花を頂けると思っていなかったので、とても嬉しいです!!
只今、カイロプラティカは素敵なお花に囲まれております^^

どうもありがとうございました。

 

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1周年-1

 

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乳糖不耐症 〜牛乳の糖質による消化器症状〜

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牛乳は身体に良いのか!?

戦後日本では、「牛乳は完全栄養食品である」といわれてきました。
その理由は「身体が必要とする栄養素をすべて含んでいる、すぐれた食品」だからということです。

 

「牛乳は自然の恵み」
「牛乳は完全栄養食品」
「牛乳はみんなに必要」

 

こんなキャッチフレーズを聞いたことありませんか?
誰もが、疑いもなく牛乳は身体に良いと思っているのではないでしょうか。
そしてそのように育ってきたでしょう。

子供のころは大きくなるように牛乳をいっぱい飲むことを勧められ、学校の給食では毎日のように牛乳が出ます。牛乳は苦手なのに、子供の頃、学校で飲みなさいと言われて、鼻をつまんだりして無理に飲んだ経験がある人もいるのではないでしょうか。

また大人になっても最適のカルシウム源として、家庭の冷蔵庫には必ずといっていいほど牛乳があります。そしてお腹のために、毎日欠かさずヨーグルトを食べる人もたくさんいるのではないでしょうか。

 

 

牛乳や乳製品を歴史的に摂る習慣のなかった国で、こうした食品がこれほど根付いているのは日本だけといわれています。

しかし、全米で注目を集めている「責任のある医療のための医師の会」では、「動物性たんぱく質は血液を酸性に傾けるので、身体はそれを中和するためにカルシウムを骨から引き出す」と説明し、「(動物性たんぱく質を多く含む)牛乳を飲んでカルシウムを摂取しても骨粗鬆症の予防には役立つという科学的根拠はない」と明言しています。

また、最近になって、多くの医師と国民が、長年にわたり人々の意識に刷り込まれた牛乳の価値を疑問視するようになり、近年、アメリカでは多くの医師が牛乳・乳製品の健康被害に警鐘を鳴らしています。連邦取引委員会までがこの点を再検討するようになっているのです。

 

  

乳糖不耐症

世界の成人人口の70%は牛乳中の糖質「乳糖」を分解できません。

牛乳を飲むとお腹がゴロゴロして、すぐ下痢をしてしまったりしませんか?
また胃痙攣をおこしたり、腹部膨満感があらわれたり・・・

その原因こそが、実は「乳糖不耐症」と呼ばれるものなのです。

 

 

「乳糖」とは、牛乳に含まれている糖質(炭水化物)のことです。乳糖は二糖類で、ブドウ糖とガラクトースという二つの単糖類から構成されています。
乳糖は、乳腺の腺細胞だけでつくられます。したがって、乳糖を含んでいる物質は哺乳類の乳汁の他には存在しません。乳糖やその他の糖類をいっさい含まない乳汁を分泌する哺乳動物は、アシカ、アザラシ、オットセイ、セイウチだけです。1リットルあたりの乳糖の含有量は、人乳で約75g、牛乳で約45gです。

牛乳を飲んだ後で、乳糖が腸管から吸収されて血液に流入するには、二つの単糖類にまず分解されなければなりません。それには、乳糖を分解する酵素である「ラクターゼ」が必要になります。ラクターゼは腸管の上部の細胞に存在し、それが最も多く集まっているのが、小腸の中ほどにある空腸と呼ばれる部分です。

人間の母乳にも乳糖が含まれているため、赤ん坊のときは誰でもラクターゼを持っています。ラクターゼの活性がはじまるのは妊娠第三期(7ヵ月以降)の胎児の腸管の中で、活性が最も盛んになるのは出生直後と言われています。しかし、生後1年前後の離乳期からラクターゼの活性が弱くなりはじめ、成人になるとラクターゼがほとんど活性しなくなります。

 

摂取する乳糖の量が多くて腸内でのラクターゼの処理能力を超えると、乳糖は消化されないまま大腸に運ばれます。未消化の乳糖が大腸に到達すると、2つのことが起こります。

①大腸に普段から生息する細菌に乳糖が反応します。
細菌は乳糖を発酵させて、ガス、二酸化炭素、乳酸に変化させます。

 ②乳糖の分子は浸透圧作用によって腸管内に水分を引き寄せます。
その結果、腸管内にたまるガスと水分の量が増えます。

ガスと水分の組み合わせは、腹部膨満感、痙攣、げっぷ、放屁症状、そして水様性下痢の原因となります。
牛乳を飲んでお腹を壊してしまうメカニズムはこういうことだったのですね。

 

 

1965年、ジョンズホプキンス大学医学部の研究グループが、被検者となった白人の15%、黒人の70%が乳糖を消化できないことを発見し、これをキッカケに世界中の人々を対象とした調査が行われ、おどろくべきことがわかりました。

人類の大多数は乳糖不耐だったのです。

ほとんどの子供の小腸におけるラクターゼの活性は、生後1年半から4年の間に徐々に低下します。これは成長過程における正常な生理的変化です。
これと同じ現象は、離乳期に至ったほとんどの哺乳動物にもみられます。
この点では人も他の哺乳動物とまったく同じなのです。

 

 

生存のために牛乳に依存しなければならない部族は、自然淘汰の過程でラクターゼの分泌を維持する突然変異を起こす確率があります。また北欧のごく一部の人々はラクターゼを合成できる遺伝子を持っています。しかし、世界のほとんどの地域の人、特にアジア系やアフリカ系の人(有色人種のほとんど)が成人になるとラクターゼを作る働きが弱く、これらの人種の80~90%が乳糖不耐症であることが明らかになっています。

通常の離乳期を過ぎても、牛乳のような乳糖を含む食品を摂取するのは明らかに自然の摂理に反しているのかもしれません。
ラクターゼの欠損が成長過程における一般的なパターンだとすれば、乳児期を過ぎても乳糖を消化できる人はかなり例外的な存在といえるのではないでしょうか。

健康な成人における乳糖不耐の割合は、アメリカの白人で8%、黒人で70%、日本人では85%にのぼります。
日本人のほとんどがこの「乳糖不耐症」なわけですね。

 

ちなみに「乳糖不耐症」のために牛乳が苦手な人でも、大丈夫な乳製品があります。
それはヨーグルトやチーズ。
なぜかというと・・・
細菌の力を借りることによって牛乳を発酵させてヨーグルトやチーズにすると、乳糖の多くを細菌がブドウ糖とガラクトースに分解してくれるので、乳糖による問題は発生しなくなるからなのですね。

 

乳糖不耐症の人はとくに「牛乳」は飲まない方が賢明かもしれません。

そしてお腹をよく壊してしまうお子さん。
もしかしたら、乳糖不耐症が関わっているかもしれません。
子供の腹痛はかなりよくある現象です。
全体の一割の子供が「小児再発性腹痛」と呼ばれる症状を経験していると推測され、その子供たちを対象にした研究では、その約三分の一の子供の腹痛が乳糖不耐に起因しているといいます。
牛乳を飲むことが良いという認識だけで、給食に毎日出たり、積極的にすすめられたりしますが、これは子供の健康を害するだけでなく、アレルギーの元になる可能性すらあります。

人類の大多数が「乳糖不耐症」であるということ。
これはまぎれもない事実なのです。

 

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バックハガー

腰痛でお悩みの方へ

お気づきの方もいると思いますが、待合室のソファーにバックハガーを置きました。

 

通常人間の身体はS字状になっているのですが、背骨のカーブが失われたり歪みが生じてくると、背中や腰の痛みが起こります。
このバックハガーは腰部を優しく抱きしめるように支えてくれるので、正しく座る事ができます。
デスクワークや運転などを長時間座る事が多い方、腰痛でない方も予防になるので普段の生活に取り入れる事をお勧めします。

 

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