コレステロール値が改善!
大分前になりますが、「うれしいご報告」としてみなさんにもシェアしたいケースがあります。
この方は腰痛や胃腸の問題で来院されていて、それについてはクリアになったのですが、それ以外にも健康診断でずっとコレステロールの値が高く(総コレステロールや悪玉コレステロール)それを気にされていました。
特に薬を飲むのがあまり好きではない方なので、頭を悩ましていた問題の1つだったようです。
コレステロールというと、みなさんも健康診断では必ず気になる数値ですよね。最近の女性などでは、逆に少なすぎて問題になるケースも多いですが、もちろん多すぎても血管性の病気(動脈硬化、高脂血症)のリスクが上がるので、注意はしておかなければならない問題でしょう。
基本的にコレステロールは、その80%が肝臓で合成され、20%くらいが食事から取り入れるものとされているので、昔の情報や食事制限はあまり意味がないというのが私の見解です。
一番敬遠される卵も実はそこまでコレステロール値に影響を与えません。
それよりも、肝臓に負担をかけないことや、脂肪となってしまう糖質の過剰摂取を控えた方がよほど効果があります。またマグネシウムやビタミンCなどの栄養素も重要になってきますね。
話は戻りますが、もちろんこの方にも食事の指導や食物アレルギーに対するアドバイス、そしてカイロプラクティックの治療を続けてきました。ただ、他の数値は改善するものの、コレステロール値のみなかなか変化がなかったのです。
私の知っている栄養療法の先生とも相談したところ、こういった方は遺伝的な要素が大きな影響になることがあるとのことでした。
通常だったら、お医者さんに薬を出されていてもおかしくないケースですが、あまり薬は使用したくないというご本人の方針もあり、当院の提携しているクリニックで、もう一度正確な検査を行い、それに基づいてサプリメントを摂って頂きました。
そうするとなんと約半年後には、コレステロール値がほぼ正常になったのです!(LDLが170→130へ)
これには私も栄養療法の先生も驚きました。
その方からもすぐに喜びのメールを頂いたので、私としても本当に嬉しく思った覚えがあります。
紅麹
実際に使ったサプリメントは、「紅麹」というものですね。
少し説明しますね^^。
紅麹は、モナスカスという紅麹菌を蒸し米に植菌して発酵させたものです。中国では内臓機能を高める漢方薬として使われていますが、日本では紅麹に含まれるモナコリンKにコレステロールを減少させる作用が発見されたことから、注目されるようになりました。
先程の話にもあったようにコレステロールは肝臓で合成されるので、この合成を抑制することがポイントになりますが、このモナコリンKは、コレステロールの合成を促すHMG-CoA還元酵素の働きを阻害することで、合成を抑制します。
またこの作用によって肝細胞膜上のLDL受容体が増加するため、血中からLDLコレステロールを取り込むことで低下させる働きもあります。
その他にも血圧を低下させる作用のある、γ-アミノ酪酸(ギャバ)などの有効成分も含んでいる優れものです。
実際、コレステロールを下げる時によく処方される高脂血症治療薬「メバロチン」は、このモナコリンKの機能をもとに開発されたと言いますね。
ちょっと長くなりましたが、この「紅麹」とコレステロール代謝にも重要な「ビタミンC」をこまめに摂ってもらって、食事では水溶性の食物繊維を意識してもらいました。
なんにしても、副作用や身体に負担をかけるお薬を使うことなく、患者さんの健康をアップする手助けが出来たことは何よりも嬉しいことです。
良かった^^。
ちなみに・・・
紅麹を使用する場合は、かならず専門医に指導を受けてください。
また肝臓や腎臓、妊娠中の方は必ず医師に相談をしてくださいね。