毎日の食事があなたを健康にも病気にもする
アメリカのことわざに「We are What we eat.」という言葉があります。
これは私達が食べたものから出来ているという意味ですが、まさにその通りだと思います。
私たちのカラダを構成する60兆個の細胞が活動するのに必要なのが、「毎日の食事」です!
逆に言うと毎日食べるものが、私達のカラダを作っているということになります。
栄養バランスのとれた食事であれば、細胞が正しく機能し、健康状態を維持することができますが、栄養状態が乏しい食事であれば、病気を呼び寄せることになってしまいます。
私が、カイロプラクティックで臨床に携わっていて、本当に多いと思うのが消化機能の問題です。
初診時に、問診表の項目のところで身体の諸症状について聞く部分があるのですが、「胃の痛み」「下痢」「便秘」など消化機能に関わる問題にチェックをつける人がどれだけ多いことでしょう。ほぼ全ての方が聞いてみるとなんかしらの消化機能の問題を持っていると言っても過言ではないでしょう。
そして、「身体のだるさ」「精神不安定」「活力のなさ」などの不定愁訴も多く、私は、このことに消化と栄養吸収の状態や栄養バランスの問題が深く関わっていると思っています。
カイロプラクティックでも消化機能や内臓の健康状態をチェックする方法があり、それらの臓器の機能アップをしていく治療もあります。
私は、それらの治療と食事のアドバイスでかなりの人の身体の問題が改善していくのを臨床でたくさん見てきました。
このお話を読んで頂いた方に、是非「We are what we eat.」という言葉の意味を考えて、少しでも食に対する気持ちが変わってもらえたらと思います。
現在、世界では多くの人が食事が原因の疾患によって苦しんでいるのも、不思議ではありません。
実は、私達の食事の内容に誤りがあることを、カラダは懸命に伝えようとしているのです。
現代では、良い食事をしていても全く問題のない世界ではなくなってしまいました。
牛肉は、抗生物質の残留が指摘され、穀物ばかりを無理矢理つめこまれ、満足に運動させてもらえないので、脂肪も不自然に付き過ぎています。また野菜の耕地には亜鉛が不足している傾向があります。そういう土地で収穫された野菜には、必然的に亜鉛が不足しています。また亜鉛以外のミネラル、たとえば、マンガンやセレニウム、マグネシウムなどが不足している耕地もあります。
そして輸送や保存の期間が長くなれば、全ての野菜のビタミンCやビタミンB群の含有量は減ってしまいます。
また残留農薬がまったく含まれていない野菜もなかなか見つからない現状でしょう。
そして、牛乳はタンパク質やカルシウムが豊富ですが、アメリカでは大きな工場から数マイルしか離れていないところで、ハイウェイの横で飼われていることも多く、そんな牛から絞られた乳はカドミウムと鉛もたっっぷり含まれています。
環境汚染の問題は対策も進歩してきましたが、過去何十年もの間に環境中に放出された有害成分がどれだけ土地に染み込み、私達の健康にどれだけの影響を与えているのは、誰にもわかっていません。
虫に食われない形の良い果物をつくるために散布された殺虫剤は、果肉の中にも浸透していきます。場合によっては産地から消費地が遠い場合、青いままで収穫され、ガスを使って食べごろにされている果物もあります。また毎年同じ収穫量で同じ形の作物を作るため、遺伝子組み換えが進み、それを食べた子供達にはアレルギーが広がっています。またそういった穀物から作られた油が一般家庭で使われています。
海洋汚染ももちろんあります。水銀などの有害金属は、最終的には大型の魚に蓄積され、それを食べた人の体内で蓄積されると様々な病気を起こす原因ともなっています。
こう考えていくと、今の世の中では本当に安全な食べ物を見つける方が難しいぐらいです。
またいくら、オーガニックの野菜や高級なお肉、そして全粒粉の穀類を食していても、前述のように消化器の問題があれば、カラダに十分栄養素が吸収されるとも限りません。
栄養を考えていく上でのチェックポイントは、
「どんな食事をしているか?」
「食べ物は十分に消化され、吸収されているか?」
です。
毎日の食事が私達のカラダ、そして60兆個の細胞を作っていることは紛れもない事実です。
食の安全が確実でない現代で生きていくには、「食べるということ」にもっと意識を向けるべきではないでしょうか?
私は断言します。
食に対する考えが変わると、確実に人生の質が上がります。
人生が数倍楽しくなります。
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