Summary:
⭐️ 神経伝達物質とメチレーションの深い関係
⭐️ 神経伝達物質の合成に必要な「BH4」
⭐️ ドーパミンやノルアドレナリンの代謝にもSAMeが必要!?
みなさん、こんにちは。
副腎疲労専門カイロプラクティック
「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。
そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。
ここ2回ほど、メチレーション回路がうまく回らなかった時に、起こる問題についてお話してきました。
DNAの合成がうまくいかなかったり、免疫機能が異常を起こしてしまったり、炎症が起こりやすくなることでアレルギーやLGS(リーキーガット症候群)に繋がったり、DNAサイレンシングが適切に行われないことでウィルスの慢性感染や重金属の蓄積が起こってしまったり・・・本当にかなり健康にとってとても重要な機能が失われてしまう可能性があることについて、お分かりいただけたかと思います。
前回のメチレーションに関する記事はこちら↓
今日は、最後に神経伝達物質のバランスのお話を・・・。
いわゆる脳内の大切なホルモンの代謝についての影響をお話したいと思います。
⭐️ 神経伝達物質とメチレーションの深い関係
脳内の神経伝達物質は、数多くありますが、中でも有名なのはまずアミノ酸のチロシンから作られる「ドーパミン」「ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)」「エピネフリン(アドレナリン)」などの興奮性のホルモンが有名かと思います。
これらはまとめてカテコール基を持っていることから、カテコールアミン(カテコラミン)とも呼ばれています。
そして、カテコールアミンのどちらかというと逆の作用を持っている、トリプトファンから作られる「セロトニン」や「メラトニン」というホルモンもありました。
これは、みなさんもご存知のようにリラックスするホルモンで、「インドールアミン」とも呼ばれています。
これらのホルモンは、自律神経とも関わっており、私たちの置かれている状況や環境、そして私たちの行動によって適切分泌されていること、そしてバランスよくコントロールされていることがとても大切です。
そして、もうお分かりですね!?
この神経伝達物質のバランスにも、とっても大事なのが・・・
「メチレーション」
というわけなんです。
まずチロシン→ドーパミン、トリプトファン→セロトニンを作っていく際にもBH4という物質が必要になりますが、これにもメチレーションが深く関わっていますし、ドーパミンやノルアドレナリンの代謝にはCOMTという酵素が関わっていますが、ここが代謝されるにもメチル基がとても大切になるのです。
⭐️ 神経伝達物質を合成するために必要な「BH4」
さて、メチレーション回路内で、神経伝達物質に関わる物質の一つが「BH4」です。
簡単にBH4について、ご説明しておきましょう!
さて、BH4とは何か。
正式には・・・Tetrahydrobiopterin:テトラヒドロビオプテリンと言って、中枢神経系のシステムには必須の物質です。
前述した、ドーパミン、ノルアドレナリンなどのカテコールアミンや、セロトニン、メラトニンなどのインドールアミンをアミノ酸から合成していく際に必要な酵素の共同因子になります。
下のメチレーションの図で見るとちょうど左から2番目のサイクルがBH4サイクルと言われています。
そして、下の図を見るとわかるように・・・
フェニルアラニンからチロシンを、そしてチロシンからL-DOPA(ドーパミンの前駆物質)を作る時、さらにはトリプトファンから5-HTP(セロトニンの前駆物質)を作る時にも、このBH4が必要なのがわかりますね。
そして、もう一つ大事なのが尿素回路でもBH4が必要ということ。
1分子のアンモニアの解毒には、2分子のBH4が必要になります。もし、アンモニアの解毒にたくさんのBH4使われれば、BH4は欠乏しやすくなります。
前述したように、BH4はドーパミンやセロトニンの合成に必要な共同因子でもあるので、もしBH4が欠乏すると適切に神経伝達物質が合成出来なくなるので、精神症状の原因になってしまいます。
さて、このアンモニアが過剰になる状況。
どんな状況が考えられるでしょう。
だんだんとメチレーションの深くまで入ってきましたが、まず大きいのはメチレーション内の硫黄転移経路にあるCBSという酵素の遺伝子変異です。この酵素にSNPsがあると、硫黄代謝物やアンモニアを過剰に作ってしまうので、こういった状況の大きな原因になります。
また、腸内環境の悪化も一要因になるでしょう。
これについてはまた別の機会で詳しくお話しますが、もし感染があるとBH4を合成していく際に、BH4の合成からネオプテリンの合成へシフトして免疫応答を上げていくので、BH4が作られづらくなってしまうということがあります。
結果的にとくに腸内で慢性感染の状況があると、BH4が長期で枯渇してしまうこともあるわけです。
⭐️ ドーパミンやノルアドレナリンの代謝にもSAMeが必要!?
さて、もう一つ神経伝達物質にメチレーションが深く関わる理由ですが、それはドーパミンとノルアドレナリンの代謝にメチル基が必要ということです。
通常、これらのカテコールアミンの代謝に必要なのがCOMTという酵素です。
そして実はこのCOMTがしっかり働くのに大切なのが、メチル基というわけ。
メチル基がCOMTにくっ付く事で、ドーパミンやノルアドレナリンを代謝出来るんですね。
メチル基を提供するのは、もうメチレーション内ではお馴染みのSAMe(S-アデノシルメチオニン)です。SAMeは、とても活発なメチル供与体で、生体内の様々な物質にメチル基を供給しています。もしメチレーション回路の機能低下によってSAMeがしっかり作られなかったら、どうなるでしょう?
そうなんです。
ドーパミンやノルアドレナリンが不活性化出来なくなります。
これは直に、うつ病や精神疾患、子どもだとADHDや神経細胞のダメージに繋がります。
SAMeについてはこちら↓
いやぁ、メチレーション大切ですね。
少しずつメチレーションの深いところまで入ってきましたね^^。
今日はここまでにしましょう。
次回もお楽しみに!
Thank you for reading to the end.
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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Written by
小菅一憲
Bachelor of Applied Science
Bachelor of Chiropractic Science
AK Practitioner
国際基準のカイロプラクター
アプライドキネシオロジスト
健康栄養指導士
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