Summary:
⭐️ トランス脂肪酸はいびつな構造をしている!?
⭐️ トランス脂肪酸は細胞膜に悪影響を及ぼす!
⭐️ トランス脂肪酸が関わるたくさんの怖い病気
⭐️ トランス脂肪酸は身近なこんな食べ物に含まれている!?
みなさん、こんにちは。
副腎疲労専門カイロプラクティック
「CHIROPRATICA」院長の小菅一憲です。
そしてこのBlogの筆者「Kossy (コッシー)」です。
今日はトランス脂肪酸とは何か!
そのことについて解明していきます。
前回のblogはこちら↓
⭐️ 「トランス脂肪酸」はいびつな構造をしている!?
自然な植物油に含まれる不飽和脂肪酸は、炭素の二重結合を中心に2つの水素がそれぞれ1個ずつ片側に並んでいます。
これを同じ側を意味する「シス」というラテン語から「シス型脂肪酸」と呼んでいます。
マーガリンを製造する過程で部分水素添加を行うと、片方の水素が反対の方向に移動(トランス)します。こうなると、飽和脂肪酸に似た、いびつな形の飽和脂肪酸のようなものが出来上がります。これが「トランス脂肪酸」と呼ばれる所以です。
このトランス型のいびつな脂肪酸構造がプラスチックと良く似ているので、マーガリンはプラスチックと同じだと言われるのですね。
プラスチックは自然界に存在しないもの。そんな自然にないようなものが身体の中に入ると考えただけで怖くなりませんか?
⭐️ トランス脂肪酸は細胞膜に悪影響を及ぼす!
では、トランス脂肪酸が実際に身体の中に入ったらどうなるのでしょう?
食事でトランス脂肪酸を摂取すると、まず体はそれを分解・代謝しようとします。不自然なトランス脂肪を分解・代謝するには、時間がかかり、大量のビタミンやミネラルを消費します。
これだけでも身体に余計な負担をかけるのに、トランス脂肪酸自体は、身体に役に立つ機能がなく、なおかつ老化やガンの原因になる活性酸素をつくったり、他の脂肪酸の機能を妨げるなど悪い働きをするのです。
中でも一番の害は、トランス脂肪酸が細胞膜に悪い影響を及ぼすといったことでしょうか。
脂質が細胞膜の材料になっていることはお話してきましたが、細胞膜は非常に大事な役割をしています。
その役割の中には細胞内外の浸透圧を調節する、細胞に必要な酸素や栄養を吸収する、細胞内で発生した老廃物を排泄する、情報を伝達するなど、生命活動に欠かせない大切な役割を担っています。
ここにトランス脂肪酸が入りこむとどうなるでしょう。
トランス脂肪酸は、必須脂肪酸に悪さをします。そうすると細胞膜の構成成分である必須脂肪酸が役割を果たさなくなるために、細胞膜の構造や働きが不完全になってしまいます。
細胞の働きが悪くなってしまうのはもちろん、細胞に必要なものが流出してしまったり、逆に有害物質が侵入しやすくなってしまうともいえます。
⭐️ トランス脂肪酸が関わるたくさんの怖い病気
少しピンとこないかもしれないので、トランス脂肪酸の害をいろいろ紹介していきましょう。
たとえばトランス脂肪酸は、飽和脂肪酸と同じように摂りすぎると血液をドロドロにします。トランス脂肪酸は、肝臓にダメージを与えて体内のコレステロール合成量を調整する機能を崩してしまうそう。そしてそれは心臓病のリスクにつながるのですね。
アメリカで8万人もの女性を対象に行われた実験では、トランス脂肪酸をもっとも多く摂取するグループはもっとも少ないグループに比べて、心筋梗塞を起こす危険性がおよそ30%も高かったそうです。またオランダで行われた調査では、488人の女性と27人の男性を3つのグループに分けて、それぞれ、オリーブオイルの多い食事、動物性脂の多い食事、トランス脂肪酸の多い食事を3週間続けたところ、トランス脂肪の多いグループだけがHDL(善玉コレステロール)が少なくLDL(悪玉コレステロール)が多くなっていたとの結果がでました。
その他、糖尿病にも関わります。
アメリカのハーバード大学で、84,204人の女性看護師に対し、14年間にわたって食事調査を行ったところ、トランス脂肪の摂取がもっとも多いグループはもっとも少ないグループに比べて、糖尿病の発症の危険度が30%も高いという研究結果が明らかになりました。
しかも総カロリー摂取量のうち2%にあたるトランス脂肪酸を自然の植物油や魚油に置き換えることで、危険度が40%減少すると推測しています。
トランス脂肪酸が糖尿病に関わる理由としては、トランス脂肪酸が細胞膜の構造を不安定にするため、いくら身体がインスリンを分泌しても、それをキャッチする細胞膜の受信機能が鈍くなってしまうことがあげられています。そのためインスリンの働きが損なわれてしまい、結果的に血糖値が上がってしまうというわけです。
このように細胞膜の構造や働きが不安定になれば、細胞がうまく機能しなくなったりするので、糖尿病にも関わってくるのですね。
また免疫に関わる糖鎖(細胞膜から伸びているひげ状のもの)が機能しなくなるため、免疫力も低下します。これにより様々な病気にかかりやすくなるのはもとより、細胞内に有害物質が入り込み、細胞が酸化、遺伝子が傷つくことでガンの発生にもつながると言ってよいでしょう。
なんて大きな悪影響でしょう。
そしてイギリス・オックスフォード大学で発表されたレポートでは、トランス脂肪酸が脳の活動に必要な酵素を破壊し、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などを引き起こす大要因になるとしています。
トランス脂肪酸の害は脳まで!
中には高齢者の認知症の原因になっているという発表すらあります。
(病気が嫌なら油を変えなさい 山田豊文引用)
ここまでの影響を与えるとはビックリしますよね。
⭐️ トランス脂肪酸は身近なこんな食べ物に含まれている!?
現在、ヨーロッパ各国では、トランス脂肪を「殺人脂肪」として扱い、トランス脂肪が一定基準よりも多く含まれている食品を違法としています。
またアメリカ・ニューヨーク市でもすべての調整食品からトランス脂肪酸を排除することを法律化しています。
私自身、海外の製品を見たりすると、TRANS FAT ゼロの表示がめずらしくなくなりました。
そんな中で日本はどうでしょう?
いまだにこの害を知らない人がいます。
そして家庭でマーガリンを使っている人もたくさん。
みなさんは、もし、家にこんなに身体に悪い人工物「トランス脂肪酸」が入った加工品があれば、即刻捨てるようにしましょう^^。
ちなみに、マーガリン以外にもトランス脂肪酸は、さまざまな食品に使われています。
原材料を見る習慣をつけてください。
菓子パンやクッキー、クラッカー、ケーキ、チョコレート、スナック菓子、アイスクリーム、フライ、レトルトカレーなどの中に良く見かける、「ショートニング」、「植物油脂」、「加工油脂」、「ファットスプレッド」など・・・これはすべてマーガリンの仲間で、トランス脂肪酸が多く含まれている可能性があります。注意しましょう。
トランス脂肪酸が含まれている可能性のある代表的な商品には・・・
マーガリン
ショートニング
ケーキ用小麦粉
カップラーメン
フライドポテト
冷凍食品
ドーナツ
パウンドケーキ
ポテトチップス
オートブラン
チョコレート
クッキー
ホイップクリーム
コーヒーフレッシュ
ドレッシング
などなど・・・
もちろんファーストフードは、トランス脂肪酸の宝庫です・・・。
さて、次回は脂質のテーマ最後にコレステロールの話題を。
お楽しみに。
Thank you for reading to the end.
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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Written by
小菅一憲
Bachelor of Applied Science
Bachelor of Chiropractic Science
AK Practitioner
国際基準のカイロプラクター
アプライドキネシオロジスト
健康栄養指導士
野菜ソムリエ
私は・・・
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Thank you for reading to the end.